5年以上楽しんできたソーシャルゲーム『魔法少女まどか☆マギカ外伝 マギアレコード』の第二部が終わりました。
まだ配信は終了したわけでないのですが……。感無量でした。
スマホの機種変更も第二部最終章配信日までに無事完了してよかったです。最後は後輩氏の手をわずらわせてしまいましたが。
ネタバレなので、これからゲームをプレイする予定のある・興味のある人、アニメを見ようかという人は、読まずにページを閉じてください。
配信から5年あまり。
第1部「幸福の魔女編」は、2017年8月から2019年3月にかけて、メインストーリー全10章が配信されました。本当は5月ごろに配信開始予定が、開発は遅れに遅れ、PRのWeb漫画『マギアレポート』でもネタにされていました。
第一部の頃にはこのブログの更新もほぼ止まっています。五十鈴れんに出会い、リソースを「マギレコ」に費やしていたころです。
『マギアレコード』は、蒼樹うめデザインの「萌えキャラ」による「キャラゲー」「ギャルゲー」なのですが、なかなか今の時代にも迫る、エッジの立った部分もありました。
第一部の敵キャラクター「ウワサ」は、本編の魔女とは違って、都市伝説が実体化したもので、トランプ誕生以降のフェイクニュースを思わせる部分がありました。これがおもしろかったですね。時代の問題にも突き刺さってくる。れんが受けるいじめの問題、貧困の問題、部落差別も思わせる地域対立もあります。
『まどか☆マギカ』の原作や他の外伝作品でもファンから「百合」と捉えられる関係性は描かれてきました(まどかとほむら、杏子とさやか、etc.)。しかし梨花は同性愛者あるいは両性愛者であることが公式設定となっている、シリーズ中唯一の魔法少女です。これを意識してか、マギアレコードでは女性同性愛者(レズビアン)への蔑称「レズ」がプレイヤーネームとしては使用不可となっています。
ちなみに私が脳梗塞で倒れたのが、2019年4月。なんとか第一部の完結は見届けることができました。病院でいわゆる令和を迎え、5月はじめに退院しました。れんちゃんもお見舞いに来てくれたね。
ちなみに私が脳梗塞で倒れたのが、2019年4月。なんとか第一部の完結は見届けることができました。病院でいわゆる令和を迎え、5月はじめに退院しました。れんちゃんもお見舞いに来てくれたね。
脳梗塞の1年以内の再発率は10%だそうですが、その10%を引いてしまい、6月にまた発症して再入院。リハビリに挑みつつ、ベッドの上で原稿を書き、ノートをとりました。
第2部『集結の百禍編』の前日譚『深碧の巫』(しんぺきのかんなぎ)が配信されたのは、2019年8月。7月初旬に退院して、京アニ放火殺人事件の衝撃から、このブログの再開直後です(当時はteacup)。
このお話は、第2部に登場する魔法少女グループの1つ「時女(ときめ)一族」を中心とした物語です。魔法少女が「巫」(かんなぎ)といわれる、古い因習のある村を舞台にした、ホラーテイストもあるストーリーで、第二部に期待できました。
そして、メインストーリー第2部「集結の百禍編」の配信が開始されたのは2019年10月28日。このころには、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝』にドはまりしています。
第一部からは5年、第二部スタートからほぼ3年。
私のほうも、いろいろありました。
物語のほうは、大円団といっていいのかもしれません。
マギアレコードというタイトルが、第二部のメインキャラで語り手の佐鳥かごめがノートに記録した「魔法少女の記録」という意味だったことが、この第二部のラストで明らかにされました。魔女化の宿命から逃れた魔法少女たちが、その後どんな道を歩んだのかが語られます。
このブログに登場してくれた少女たちの現在も、そのノートのなかで語られていますので、紹介してみます。『文学少女 五十鈴れんの冒険』に登場した少女たちです(このブログの時間軸では魔法少女は存在せず、当然彼女たちは魔法少女になっていません)。
最初は、われらが五十鈴れんです。
「梨花と共に生きづらさを抱える子たちの支援をする団体を設立した。いじめの問題と向き合い、改善を目指す」
れんちゃんらしいですね。たまにバトル編成をれんちゃんと小学生グループにしてみると、引率のお姉さんのようで、いい感じなのです。自分と同じ生きる辛さを抱える小さな人たちと、同じ目線に立てる人だと思います。
れんの親友、綾野梨花。
「れんに誘われて子どもたちを支援する活動に参加。多様性について講義を聞いたり子どもから相談も受けている」
この二人は大学に進んだのでしょうね。いいコンビだと思います。
太宰文学について訪ねてくる中二病患者の水樹塁。作り手になるだけがゴールじゃないですね。
「終約聖書の考察サイトが評判になり真九位院にサークルへ誘われた。だがそれを断り、良きファンであり続けた」
魯迅について解説する、夏目書房の一人娘・夏目かこ。れんとの幼なじみ設定はこのブログの勝手な妄想ですが、子どもたちの支援団体を起ちあげたれんとは一緒に活動する機会も多そうです。
「司書を目指しながら、夏目書房を手伝う。本の魅力を伝える子どもへの読み聞かせ会は、地域での評判も上々」
岡田嘉夫画伯の限定画集を見に来た、天才アーティストのアリナ・グレイ。2019年のマギアデーで予告のあったとおり、まさに二部の鍵を握る最重要キャラ、ラスボスでした。このブログのアリナ先輩も、「老い」に徹底して抗した岡田画伯の「魔眼」のエピソードに、多少は感じ入るところがあったでしょうか?
「滅びをアートにするのをやめ苦しみに抗う命の尊さをアートにする話題が、苦境の人々に希望を与えている」
『太陽と月に背いて』でランボーとヴェルレーヌについて知り、訪ねてきた御園かりん。さすがにBLに目覚めていたりはしませんでした。
「助手として、アリナを追いかけるために絵を描き続ける毎日。でもマジカルきりんの新刊には抗えない」
『文学少女 五十鈴れんの冒険』の太宰治編に登場した佐倉杏子は、オリジナルの『まどマギ』の登場人物で、第二部のメインストーリーには関わらなかったので、最後のエンディングでその未来が語られることはありませんでした。少し残念です。れんの幼なじみというのは、このブログの創作です。
この『マギアレコード』の世界は、他の宇宙では魔法少女を救済する「円環の理(ことわり)」という概念になった鹿目まどかが、ごく普通に魔法少女として登場するという、本来はありえない世界です。その謎も、本編の主人公・環いろはの「治癒」の魔法の秘密が明かされたことで、ラストで判明したことになるのでしょう。
『マギレコ』には、『まどマギ』のスピンオフで、『ゆるキャン△』のあfろさんが手がけた『魔法少女ほむら☆たむら』の世界観にインスパイヤされている部分があるように思ってきました。最後に花見で終わるところが一緒でした。『ほむら☆たむら』は、まどかが「ほむらちゃん達が助けに来てくれるのを待つよ」と言い残して去るところで終わります。『マギレコ』では運命に反逆してきたのはいろはとその仲間たちでしたが、ついに成功したということでしょうか。
第三部以降は、過去に遡って?戦国編?になるようです。しかし5年間共に過ごした魔法少女たちのこれからの物語も見ていきたいですね。
このブログにも、れんちゃんはこれからも引き続き登場します。どうぞよろしくお願いします。