【人間関係論】
科学的管理法が労働者を機械として取り扱っていたことを問題視し、労働者の人間性に注目した「人間関係論」が登場しました。
(ホーソン実験)
ウェスターン・エレクトリック社のホーソン工場において実験が開始されました。
①初期の実験(1924年から1927年まで)
照明と作業能率との関連を調査したが両者の間には有意な関係を見出せなかった
②ホーソン実験(1927年から1932年まで)
工場で温度、環境、騒音などの作業条件を変化させ、作業する職人たちの能率に与える影響を調べた
↓
ほとんど作業能率に影響がなかった
↓
作業環境そのものよりも、人間の意欲や人間関係が能率に大きく影響することを発見した
(メイヨーとレスリスバーガー)
上記のホーソン実験からメイヨーとレスリスバーガーは、人間としての欲求を満たす「社会的技能」が欠落していることを指摘し、産業発展のためには「人間関係を重視した施策」を講じることが重要だと説きました。
①社会人モデル
人間の行動は、ある人の考え方や行動はその人物が属している組織の他の人々との相互関係によって決まってくるという人間観です。
科学的管理法の経済人モデル(合理性のみを追求)とは区別されます。
②フォーマル組織とインフォーマル組織
メイヨーとレスリスバーガーは管理において、インフォーマル組織の必要性を指摘しました。
・フォーマル組織(公式組織)
企業の諸目的を達成するために意識的に形成された組織
・インフォーマル組織(非公式組織)
職場内で個人的な接触などによって自然発生的に形成される小集団のこと
(人間関係論の影響と評価)
人間関係論は、提案制度や社内コミュニケーションの推進を通じて従業員の人間的側面を重視した点で評価されました。
しかしながら生産工程全般の変革を推進する理論とはならず、仕事そのものにやりがいがなければ効率性が高まらないという点で限界がありました。
次回から【モチベーション理論】に入ります。
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