まず、ポーターの競争戦略論から取り上げたいと思います。
具体的には「5つの競争要因(ファイブ・フォース・モデル)」「競争優位の戦略」の2つです。
【5つの競争要因(ファイブ・フォース・モデル)】
ポーターが提唱したファイブ・フォース・モデルとは、その企業がいる事業分野における競争構造を知るための理論です。
特に企業の外部環境を分析する上で用いられます。
そしてその競争要因として以下の5つを規定しています。
(既存業者との敵対関係)
現在の既存企業間の敵対関係の強さのことです。
企業間競争が激しいほど利益を得ることが難しくなります。
(新規参入の脅威)
現在の競合関係にない企業が新規参入してくることによる脅威のことです。
参入障壁が小さければ、新規参入の脅威は大きくなります。
ポーターは参入障壁として
①規模の経済性
②投資の金額
③製品差別化
④取引変更コスト
⑤流通チャネル などをあげています。
(買い手の交渉力)
製品・サービスの買い手が持つ交渉力の大きさ、つまり値段への影響力のことです。
ポーターは買い手の交渉力を考えるうえで8つのポイントをあげています。
①買い手の集中度
買い手の数が少ないほど交渉力が強まる
②買い手の商品におけるコスト占有度
コスト占有度が高いと買い手は価格に敏感になり交渉力はあがる。
③製品差別化の程度
製品が差別化されていないと買い手の交渉力は強まる。
④買い手の取引先変更コスト
買い手の取引先変更コストが低いと交渉力は強まる。
⑤買い手の収益性
買い手の収益性が低いと、コスト削減圧力が強まり交渉力があがる。
⑥買い手の自社依存度
自社依存度が低いと、買い手が川上統合(製品開発を買い手自身で行うなど)し交渉力が強まる。
⑦品質の影響度
売り手の製品の品質の影響度が弱いと買い手の交渉力は強まる。
⑧買い手の情報力
買い手が十分な情報を持っていると交渉力は強まる。
(売り手の交渉力)
供給者の交渉力の大きさでのことです。
買い手の交渉力の8つのポイント同様、集中度、差別化の程度などの影響を受けることになります。
(代替品の脅威)
提供している商品の代わりとなる商品(代替品)が与える影響のことです。
ポーターによれば、①代替品が高性能かつ低価格、②代替品の生産者が高収益企業、である場合注意が必要であるとされています。
次回も競争戦略について整理します。
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