具体的には前回【経営組織の形態】であげた(組織の基本形態)の3つ「ライン組織」「ラインアンドスタッフ組織」「ファンクショナル組織」について取り上げます。
特に「ライン組織」「ラインアンドスタッフ組織」は次回取り上げる「タテ型組織」の基本形となりますのでよく理解しておいてください。
【ライン組織】
ライン組織とは、もともと軍隊組織といわれ、組織の秩序を最重要にした組織形態です。
社長から社員まで指示命令系統が1つのラインで結ばれます。
そして組織メンバーは直属の上司からのみ命令され、1人の上司と複数の部下という構成がなされます。
命令統一性の原則が徹底されており、権限責任関係が非常に明確な組織といえます。
(ライン組織の長所)
①各職位の権限・責任が明確である。
②指示命令系統が明確である。
③組織間の秩序を維持しやすい。
④管理コストが安い。
(ライン組織の短所)
①上位層(ライン管理者)の負担が過剰になる。
②階層が多くなればコミュニケーションの効率が悪くなる。
③異なるライン間のセクショナリズムが生じやすい。
【ラインアンドスタッフ組織】
上述のライン組織を軸に、職務の遂行を助けるスタッフ部門を加えた組織のことです。
指揮命令系統を乱すことなくスタッフの専門的能力を活用できるメリットがあるので、専門化の原則と命令統一性の原則を同時に満たすことができます。
(ラインアンドスタッフ組織の長所)
①指揮命令系統を乱すことなくスタッフの専門的能力を活用できる。
②上位層(ライン管理者)の負担を軽減させることができる。
(ラインアンドスタッフ組織の短所)
①過剰にスタッフを設置すると間接費が増大する。
②スタッフの越権行為でラインとの間に対立が生じ、命令の一元性が阻害されることがある。
【ファンクショナル組織(職能的組織)】
テイラーの提唱した職能別職長制に基づくもので、専門化の原則を重視した組織形態です。
組織メンバーは直属の上司のみから命令を受けるのではなく、それぞれの職能を担当する複数の上司から命令を受けることになります。
(ファンクショナル組織の長所)
①管理者の専門的能力を活用できる。
②管理者の負担が軽減される。
③部下の指導を専門的に行うことができる。
(ファンクショナル組織の短所)
①命令系統が複雑化し命令の重複や矛盾を生じやすい。
②権限・責任の所在が不明確になりやすい。
次回も経営組織について整理します。
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