リートリンの覚書

天皇とは? 宮中祭祀 宮中三殿


宮中祭祀


天皇皇后両陛下は、
宮中の祭祀を大切に受け継がれ、
常に国民の幸せを祈っておられます。



宮中では、
年間約20件近くの祭祀が行われています。

皇族の方々も
宮中祭祀を大切になさっています。


「祭祀」と「儀礼」


宮廷には「祭祀」と「儀礼」があります。

祭祀とは、
天皇が国と国民の安泰と繁栄を祈り、
祖先と神々を祀る祭儀のことをいいます。


儀礼とは、
天皇・皇族の誕生から冠婚葬祭まで、
人生の節目に行われる儀式のことを指します。


宮中祭祀は、
天皇の最も重要な
仕事でもあるにもかかわらず、

現在は天皇の私的な行為と見なされています。

それは日本国憲法により、
政教分離原則が
厳しく適応されているからです。


宮中三殿


皇居内の賢所・皇霊殿・神殿の総称です。
手前から、「神殿」「賢所」「皇霊殿」
出典・Yahoo!ニュース

三殿に付属して構内に、
神嘉殿(しんかでん)、
神楽舎(かぐらしゃ)、
綾綺殿(りょうきでん)、
奏楽舎(そうがくしゃ)、
幄舎(あくしゃ)等の建物があります。

「延喜式(えんぎしき)」
に記されていますが、

祭祀はすべて
賢所、皇霊殿、神殿の順に
行われることになっています。


賢所(かしこどころ)


皇祖・天照大御神が祀られています。

賢所は南に向いて建てられており、
他の御殿より一段高く、
そして大きい造りになっています。

御神体は、
崇神(すじん)天皇の
命によって創られた御鏡です。

ちなみに、
天孫降臨する際、
天照大御神が瓊瓊杵尊に授けた八咫鏡は、
伊勢神宮に祀られています。

賢所は明治2年(1869)3月に、
東京遷都ともに
皇居の内廷に遷座されました。

しかし、
明治6年(1873)5月5日の夜、
皇居が炎上してしまったため、

翌日から赤坂御苑に遷され、
明治22年(1889)1月9日に、
新設され現在の場所に再び遷座されました。

賢所の屋根は、
当初、檜皮葺(ひわだぶき)でしたが、

のちの改修工事の際に
銅板葺に改められました。

内部は内々陣(ないないじん)、
内陣(ないじん)、外陣(げじん)
と別れています。

そのすべてが板敷で
半蔀(はじとみ)、障子が用いられ、
周囲は簀の子(すのこ)が
めぐらされています。

正面には木の階段があり、
内陣の二基の常夜灯は
絶やされたことがありません。

御神体である御鏡は
内々陣に奉安されています。
そこに入ることができるのは
供物を供えたりする
内掌典(ないしょうてん)だけです。

内陣は
天皇皇后両陛下と皇太子同妃両殿下、

そのほかの皇族の方々は
外陣までしか入ることはできません。

したがって、
皇太子殿下の御成婚の儀は
内陣で行われましたが、

秋篠宮殿下を始めとする
他の皇族の御成婚の儀は
外陣で行われました。


皇霊殿(こうれいでん)


歴代天皇・皇族の御霊が祀られており、
崩御・薨去の一年後に合祀されます。

皇霊殿は、賢所の西側にあります。

御殿は、
明治4年(1871)に
遷座されてから皇霊と呼ばれていましたが、

明治33年(1900)に公布された
「皇室婚嫁令」に
皇霊殿と記されてからは、
そう呼ばれるようになりました。

歴代天皇の御尊牌(御位牌)は、
中世以降は京都御所の中に安置され、
女官らが仏式で奉仕していました。

しかし、
明治政府が仏式に関わるのは
避けるべきだとしたことから、

現在は、
仏像などとともに
京都東山の泉涌寺(せんにゅうじ)に
遷されました。


神殿(しんでん)


国中の神々が祀られています。

神殿は、賢所に東側にあります。
大きさは皇霊殿と同じです。

宮中で神祇を祀ることは
古くから行われていました。


神嘉殿


宮中三殿の西側に位置し、
南向きに建てられています。

ここでは、
11月23日に新嘗祭(新嘗祭)
が行われます。

三殿とは渡り廊下でつながっていますが、
賢所とは別に正門が設けられており、
建物中央の正殿の東西に隔殿があります。

祭祀の際には母屋に神座と天皇の御座が、

壁ひとつ隔てた西隔殿には
天皇御座と皇太子座が設けられ、

掌典長はじめ掌典、采女(うねめ)は
東隔殿に控えます。


綾綺殿(りょうきでん)


綾綺殿は、
天皇皇后両陛下が
祭典に出御される際に、
お召し替えをし、
御服装を整えられるための御殿です。

かつては
平安京の内裏にあった御殿の名前が由来で、
名のみを踏襲したものです。


東宮便殿(とうぐうびんでん)


綾綺殿の西北西にある建物です。
皇太子同妃両殿下は
こちらでお召し替えされることに
なっています。


感想

参考させて頂いた本が
ちょっと古いもので、
東宮便殿など、
今は何と呼ばれているのかが、
ちょっとわからないです。

また、
賢所の内陣に
上皇上皇后両陛下が
入ることができるのかもわかりません😣

ネットで探してみたのですが、
見つからず、

すみません。

今後、分かり次第
改訂していきたいと思います。

さて、
天皇陛下のお仕事と言えば、
皆さんは、
何と答えられるでしょう。

おそらく、
よく報道されている、
御公務ではないかと思います。

しかし、
その御公務より
重要なのは、
宮中祭祀ではないかと自分は思うのです。

長年、掌典職を務めた方も
「天皇の最も大事なお仕事は祈りです。」
とおっしゃっています。

それは、何故か?

大王と呼ばれた時代。
軍事、政治は
天皇自ら指揮されていましたが、

やがて、
平安時代に入ると
軍事は人任せにし、
日本をほぼ平定すると、
軍隊を放棄してしまいます。

また、
政治は藤原氏が担い
天皇はほとんど政治に
関与できませんでした。

世界で一番、
長く続いている家系、天皇家。

その長い歴史の中で
ずっと続けられてきたもの。

それは祭祀です。

軍事・政治等の仕事は、
他の人が代わることができます。

しかし、
宮中祭祀だけは、

天皇陛下だけが
行うことができるのです。

というわけで
引き続き
宮中祭祀を調べていきたいと思います。

お付き合いいただけたらと思います。

続く


最後まで読んで頂き
ありがとうございました。




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