毎回私がニヤニヤしている榎本さんの「私的演奏協会」シリーズ。今回はベルクのピアノソナタop.1ということで、なんとしても行きたい回でした。と言いますのも、この曲についてどうしても今まで自分の中に難があったのです。
初めてベルクのソナタを聴いたのは小学生の高学年か中学一年生の時だったと思います。家にあったCDでした。op.1でしかも単一楽章というところに魅力を感じ再生したのを覚えています。ところが聴こえてきたのは謎な音楽。恐らく最後まで聴かずに曲を変えました。その頃はバッハやベートーヴェン、シューベルトばかり聴いていた人間ですから、そりゃそうかもしれませんね。
数年後、ボックスで買ったチェルカスキーにこの曲があり再挑戦。最後まで聴いたものの、印象に残らなかったというのが正直なところ。
生演奏なら!と思い、2年ほど前にコンサートで聴いたのですが、やはりそれもさっぱり…。
そんなところで榎本さんが取り上げてくださいました。少し前に榎本さんがこの曲を個人的に少し演奏してくださり、なんとなく今までの印象と違った感がありました。十二音技法やシェーンベルクに興味を持たせてくださったのも榎本さん演奏でしたので、この回は絶対に!と思っておりました。
部分的に抜き出し、構成や背景を話しながら演奏されていきます。時には膝を叩いて「なるほど!」となる部分もあり、なんとなく掴みどころのなかった曲が見えてきました。核となる音を聴いた時は頭の中で数に直し、こういう見方もあるのかなぁなどと思いながら組み立ててみるのも面白かったです。
一通りの説明を聴いた上で最後に通して演奏されるのですが、今までのモヤモヤした感じはなく、本当に「あ、良い曲だな」と感じる演奏を聴きました。
前回のシェーンベルク「3つのピアノ曲」でもそうだったのですが、帰りの電車では頭の中がスッキリします(笑)復習ではないですが、改めて聴きながら「あ〜ここはこうなんだなぁ」と思い返すのがとても楽しいです。
前回のシェーンベルク「3つのピアノ曲」でもそうだったのですが、帰りの電車では頭の中がスッキリします(笑)復習ではないですが、改めて聴きながら「あ〜ここはこうなんだなぁ」と思い返すのがとても楽しいです。
次回は何の曲かな〜と今から楽しみです。