僕は名もない凡人でいたい

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弦練

2018年01月19日 | 音楽活動
練習場へ向かうと、絵のような色彩が感じられる音色が響いている。
誰?  

その音色の主は弦楽器トレーナーI氏である。
一心不乱にヴァイオリンを弾いている。
ヴァイオリンを愛しすぎ、起きている間中ずっとヴァイオリンのことばかり考えて、片時も楽器を離さない。
……か、どうかは知らないけれど、そんな感じがする男性だ。

演奏家になる夢をあきらめていたところを、フランス人音楽家に「あなたは絶対に音楽の道へ進むべき」と言われ、家族の反対を押し切って単身フランスへ渡った。
留学中は、貧しさから食うや食わずの生活をしていたという。
今や人気のヴァイオリニスト、数少ない本物の芸術家である。

さて、問題だらけのアマチュアオーケストラをどう指導するか。
まずはトラブルだらけの演奏を1度聞き、I氏は言う。

「オケー、大丈夫。諦めない諦めない」

わずかなアドヴァイスで、弦楽器全体の音色が変わり、皆が格段に上手くなる気がする。

ヴァイオリンは本当に難しい。
この楽器のために、私は死ぬまで悩み続けるのだろう。

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