仮面舞踏会

「仮面舞踏会」
と言っても、真央ちゃんが踊ったハチャトゥリアンでもなければ少年隊でもない。（3人集めて歌って踊ってスタンドマイクを蹴りあげてみたいがそれは置いといて）
ヴェルディの歌劇「仮面舞踏会」である。
このオペラは、スウェーデン王グスタフ3世が、1792年、仮面舞踏会中に拳銃に撃たれ暗殺されたという実話がもとになっている。
当時は、実在の国王暗殺という内容のために厳しい検閲にあい、裁判沙汰にまで発展し、予定していたナポリではなくローマで初演が迎えられた。
舞台はスウェーデンからイギリス植民地時代のアメリカへ、凶器は拳銃から短剣へと変更して作られた。
物語は、華やかな舞踏会の裏でひそかに計画される暗殺劇と、愛し合うもむくわれぬ不倫の恋の２つのストーリーを主軸に展開されていく。
今回わたしが見に行った舞台には、以前、魔笛の少年役で共演したソプラノの友人が、悲劇のヒロイン・アメーリア役で出演していた。
わたしは、同じく魔笛の少年役で共演した別の友人と2人で見に行った。
10数年ぶりにかつての少年役が3人揃い、図らずも少年隊の様相に。
（※御存じない方のために。魔笛は３という数字が鍵を握っている。夜の女王の侍女が3人なら少年も3人で構成されているのだ）
オペラの主役を全幕通して歌い演じるのは、本当に素晴らしく、並大抵の努力で出来ることではない。
この日の美しいヒロインと、変わらぬ友情に感謝である。