夫の手術が終わったと、外来の主治医が伝えにきた。
普通は看護師が伝えに来るけれど、いかにも新人という感じの若い女医さんが、興奮気味に私に説明する。
どこをどう切ったか、削ったか。
大きな手術ではない。
顔を切開するわけではなく、鼻の孔から内視鏡によって行う。
しかし、予定の2時間を超え、4時間以上もかかったのだ。
長い待ち時間に、読みかけの村上春樹『1Q84 BOOK1前編』と、病院内のボランティア図書にあった野口聡一『宇宙においでよ!』を読んでしまった。
「麻酔の準備に時間がかかっただけで、トラブルはなく手術は大成功です」
当初はそういう話だった。
ベッドの上に書いてある「オダ(仮名)」という主治医・執刀医の顔を、私も夫も知らなかった。
「麻酔が効いて患者が知らないうちに、大門未知子みたいに現れるんじゃない」
と、冗談まじりに話していたら、本当に「オダ」医師の顔を知らないまま手術時間を迎えた。
手術室でも、夫は挨拶も紹介もされなかったらしい。
(術前に一度も患者の顔を見に来ない医者がいるなんて!)
術後、私が荷物を取りに一時帰宅している間に、白衣集団をゾロゾロ引き連れてようやく現れたという。
「手術は大成功ですよ」
と。
「でも、ずいぶんと時間がかかったようですが」
夫は麻酔から目覚めきらぬ中で、質問を投げたという。
「それは鼻が小さかったのと、結構中で曲がっていたので……」
言い訳にしては子供じみている。
夫の印象では、
「いかにも偉そうだったよ。それに、手術中のトラブルを隠蔽しようとしてた」
白い巨頭か。
後で知ったこと。
懸念していた全身麻酔下でアレルギーが起こっていた。
ほんの少しのヨードチンキ(ヨウ素・イソジン)によって、危うく呼吸不全に陥るところだったのである。
造影剤(ヨウ素)がNGなのは、病院も把握しているはずだが。
夜、新人の女医さん(外来の主治医)、麻酔科の若手男性スタッフ、手術室の担当看護師の3人が、正直に謝りに来た。
そして、伝えられた。
今後、絶対にヨウ素を使ってはならないと。
長い一日だった。
普通は看護師が伝えに来るけれど、いかにも新人という感じの若い女医さんが、興奮気味に私に説明する。
どこをどう切ったか、削ったか。
大きな手術ではない。
顔を切開するわけではなく、鼻の孔から内視鏡によって行う。
しかし、予定の2時間を超え、4時間以上もかかったのだ。
長い待ち時間に、読みかけの村上春樹『1Q84 BOOK1前編』と、病院内のボランティア図書にあった野口聡一『宇宙においでよ!』を読んでしまった。
「麻酔の準備に時間がかかっただけで、トラブルはなく手術は大成功です」
当初はそういう話だった。
ベッドの上に書いてある「オダ(仮名)」という主治医・執刀医の顔を、私も夫も知らなかった。
「麻酔が効いて患者が知らないうちに、大門未知子みたいに現れるんじゃない」
と、冗談まじりに話していたら、本当に「オダ」医師の顔を知らないまま手術時間を迎えた。
手術室でも、夫は挨拶も紹介もされなかったらしい。
(術前に一度も患者の顔を見に来ない医者がいるなんて!)
術後、私が荷物を取りに一時帰宅している間に、白衣集団をゾロゾロ引き連れてようやく現れたという。
「手術は大成功ですよ」
と。
「でも、ずいぶんと時間がかかったようですが」
夫は麻酔から目覚めきらぬ中で、質問を投げたという。
「それは鼻が小さかったのと、結構中で曲がっていたので……」
言い訳にしては子供じみている。
夫の印象では、
「いかにも偉そうだったよ。それに、手術中のトラブルを隠蔽しようとしてた」
白い巨頭か。
後で知ったこと。
懸念していた全身麻酔下でアレルギーが起こっていた。
ほんの少しのヨードチンキ(ヨウ素・イソジン)によって、危うく呼吸不全に陥るところだったのである。
造影剤(ヨウ素)がNGなのは、病院も把握しているはずだが。
夜、新人の女医さん(外来の主治医)、麻酔科の若手男性スタッフ、手術室の担当看護師の3人が、正直に謝りに来た。
そして、伝えられた。
今後、絶対にヨウ素を使ってはならないと。
長い一日だった。
でも、ひとまず大変なことにはならずにすんでよかったです。早く回復されますように。
libさんは知識あるから、なんかおかしい事わかったからすごいね。受ける側もある程度知識ないとダメな世の中だね
病院に任せきりはよくない、と知っているのに、私も油断していました。
ありがとうございます。少しずつ、回復に向かっています。
何もいいことなくていいから
悪いことがないようにと
いつも思います。
お大事に
昨日退院し回復に向かっています。日常生活が戻り始め、安心しています。
チロルさんも風邪などひかれませんよう。秋を楽しんでくださいね。