僕は名もない凡人でいたい

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何故、こんなに私は頭が悪いのか

2016年05月19日 | エッセイ
今、私は、論文を書き出す前の段階「論文を批判的に読む・考察する・書く」という内容の科目に取り掛かっている。
論文は、美術史や伝統文化、文芸から自由に選べるので、もちろん私は文芸を選択している。
ノーベル文学賞候補の一人ミラン・クンデラという作家の研究論文なのだが、これを読む前に、先行研究を探して読まなければならないし、この作家自身の作品もいくつか読む必要がある。

これが厄介で、私の脳みそにとっては難解すぎて、ちっとも頭に入ってこないのである。

すごく簡単なことを、すごく難しく言っているだけのような気もするんだけど……それだけではないような……。
当ブログのプロフィールに好きな本は『ジャン・クリストフ』と書いたが、ロマン・ロランを読むのにも相当苦労した。

「どうして、私の頭はこんなに悪いのかな?」

答えようのない問いを、夫に投げかけたことがある。

「努力が足りないの? それとも遺伝? 生まれた環境なのかな?」

「libちゃんは頑張ってるよ」

ありがとう。
まぁ、そうなんだけど。

私は、私なりに頑張ってはいるんだけど、自分の努力ではどうにもならない決定的なものがあると思う。
だって、同じ人間なのに、自分の脳がアインシュタインやモーツァルトやダヴィンチと同じとは思えない。
相手は「天才」だから、と言えばそれまでだけど。

その後、私と夫は、脳の遺伝性やメカニズム、子供の教育環境によってどう変わるか、などについての考察をした。
(私たち夫婦は、こんな会話にばかりいつも夢中になる)

ところで、私の母にはディスレクシア(字が読めない・書けない)の疑いがある。
私は、母が自分の名前以上の何かを書いているのを見たことがないし、大事な書類にサインするのにも常に家族に書かせていたので、おそらくほとんど事実だと思う。
ディスレクシアは、遺伝性が否定できないそうだ。
私のしゃべり方がゆっくりなのも(自分ではそう思っていないがよく言われる)、ディスレクシア的脳の使われ方と関係があるのかもしれない。

でもこれは、全然悲嘆するようなことではない。
最終的には、死ぬまで生きていければ、それでいいわけだから。

そう思いつつも、やはり、
何としても「読解したい」という欲求が満たされないうちは、人の何倍も頑張らないと自分はだめなんだ。

そうして今日も、脳に汗をかいているわけです。

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2 コメント

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チロルさん (lib)
2016-05-20 12:18:20
作家の人生や歴史も追っています。
すこぉ~し、見えてきた気はするのですが……ヨーロッパは遠くて
自分なりに考察したもの、批判、独自の研究が何かしら書けるよう頑張ります。
ヒントをいただきありがとうございます
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Unknown (チロル)
2016-05-20 11:24:46
論文を書く以前の先行研究で、たくさんの論文を読んだり実験したりする作業が膨大ですね
色々な分野で論文の書き方も違うとは思いますが…自分なりの仮説と照らし合わせて肯定か否定か、また独自の研究結果や考察が書けるといいですね
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