L-580とともにラックにおいてあったのが
いまでは
サイテーション一族と
ある真空管アンプにかわってしまいました。
LX-360は横板をアルミ板に作り替えて
放熱対策にしていました。
手放してしまっても良かろうにと思うのですが
この熱による劣化を考えると
あるいは、「ろくでもないものを押し付ける」という思いがあるのでしょう。
今のところ、まだ、保管中です。
プロテクトが解除出来ない原因を調べて行くと電源トランスの1個が出力していませんでした。
トランスを外してコイルの抵抗を確認すると入力側が断線していました。
LUXMANのサービスにトランス交換を問い合わせたところ不具合のトランスは既に在庫が無く修理不可との事でした。
このままこのアンプをお蔵入りにしたくなかったのでコイルの線径と回路図よりトランス容量を判断しワンオフで㈱フェニックさんでトランスを製作して頂きました。
トランスはアンプの後ろ側上下2段でトランスを配置しており、不具合のトランスは下側にあり結局アンプを全バラにしないとトランスを外す事ができませんでした。
トランス製作依頼時にばらしたトランスの出力側のコイルの巻き方を伝えた所「Rコアトランスは左右対称にコイルをまいてバランスを取るので言われたコイルの巻き方では性能が悪くなります」と指摘されてしまいました。
当時の設計者はRコアトランスの事をよく知らなかったのでしょうか?
写真は裏ブタをはずして写したもので、中央に見えるのは電源基板です。
出来上がったトランスを組み込み、全基板のハンダ増し、電解コンデンサの交換、セレクトSWの分解清掃、出力リレーの分解清掃を行いオーバーホールは完了しました。
このアンプのハンダは今までで見たアンプのなかで一番クラックが多く見られ、ものの見事に全基板どれをとってもクラックの入ってなかったものは在りませんでした。
使用時にかなり熱く(天板は手でじっと触れない位)なるのでこの熱によりクラックが発生したものと思われます。
ただハンダの材質自体のあまり良くない物を使っているように見えます。
良いハンダは艶があり見た目が綺麗ですがこのアンプのハンダは色がくすんでいます。
音色はどちらかと言うとトランジスタアンプに近い感じがします。
手持ちのL-580にほわっとした所と芯が多少加わった感じですが真空管アンプとしては全体に音が薄く感じます。
この度もう少し管球アンプらしくしようと出力段のカップリングコンデンサをフィルムコンデンサよりオイルコンデンサに交換してみました。
効果はシンバルやベース等の余韻が綺麗に伸び且つ音が繊細になりました。
また全体に音も厚くなり交換の成果は充分にありました。
このアンプをお持ちの方で現在の音に不満をお持ちの方にはお勧めです。
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2014年4月よりアンプのメンテナンスはお断りしています。
当方、CDP・トランスポート・DACのメンテナンスを専門にしています。
また、新規の依頼機器の修理のみには対応していません。
OH前提の上での不具合対応になります。
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