人の振り見て我を観る

知り合いの作家の息子さんが、友人とご一緒に無料のコンサートを臨時に開催されるというので、喜んで伺った。
15人も入れば良いくらいの小さい部屋で、シンセサイザーと二胡の調べが始まった。
二胡の方の語りが、心地よくて、音楽と一緒に聴き入って、涙も浮かぶくらいに内観してしまっていた。

ところが、その音楽家の写真を撮ろうと、知り合いの方らしい方が、カメラでシャッター音を鳴らしながら、10枚以上写真を撮られていた。

そのカメラマンは、全くの素人の方で、芸術がわかっておられないのか、報道カメラマンの領域だと勘違いされたか、二胡の方の語りと音楽で聴衆と一緒に創られた良い空気が、その雑音でガタガタと崩されたように感じた。

そのカメラマンの感性はどうなっているのか、そして、その二胡の方の怒りを抑える感情が波動として伝わってきた。それが辛くて、その場を退場させてもらった。

自分も感情にまかせて、大きく笑うことがある。周りには、明るくなると言われるが、TPOをはずした言動には、気をつけようと学ばせていただいた。

感謝