年老いた両親の愛が美しい

先日は、突然嘔吐しノロウイルスの疑いで隔離されて面会できなかった父を、面会できるようになった母の元に連れて行く。

母はやっと父をわかるようになって、「おとうちゃん」と呼んでいた。

体調はそんなに良くないと顔色が土気色だが、父と母が並んで私が用意したお菓子を一緒に食べている姿がほのぼのとして美しい。

母は食欲はほとんどないが、お菓子や好きなパンを少し食べる。
お茶やジュースも５０ｍｌ位は飲んでくれる。

父が母のベッドにすぐに行くと手を握ろうとする。
父の手のひらは、冷たく、母が嫌がる。
父はすぐに手を引っ込めた。
だが、帰る時に少し暖まった手で母の手を握っていた。
この手の力に心が動く。
夫婦愛が形として手を握るということで表現されている。

喧嘩ばかりしてきた父と母だが、愛情は堅く、折れ曲がった腰で、気力を振り絞って病院内を歩いて母の病室へ向かう父に感謝する。

また二人を会わせてあげたい。

すべてに感謝。