ありがとうのブログ

毎日、家族や仕事関係の人たちとのふれあいで感謝していることをつづります。

親戚一同集まる

2007年07月02日 23時23分04秒 | Weblog
母は、小さい時から一家の中の姉御肌で、明るく兄弟妹のリーダーシップをとって可愛がられていた。

その想い出も彷彿させるような、皆さんの温かい言葉が、北海道移転へと送り出してくれる見送りの言葉となった。

娘の私のところで、安心して老夫婦が暮らすのは、皆にとっても安心のようだ。

親戚の方々も自分たちの息子や娘が2世帯同居したり、近所に住んで老後の大きな心配は無いようだ。

老いると、生活が大変になるのは、両親をみて、学ぶ。

経済的にもよほどしっかりしないと、やり繰りが大変に思う。

記憶力が弱まり、どこに仕舞ったか見当がつかない。
これは私もよくあるので、目的物を探してばかりだと自信を失う。

また、脳も身体同様、弱まるので、車の運転など、瞬間の判断力にも老いの影が出て、困難となる。
父は自分の判断力が鈍ったせいか、交通事故となり、命に別状は無かったが、それで二人は一気に精神的に弱まり、老いた・・・。

叔母さん、伯母さんたちに、目利きをしてもらって、高価な着物だけを運べるように取り分けてもらった。
所持していた半分は、お正月など普段着ていたようで、汗染みなどをみて、処分対象にした。

その着物を全てそのまま着るつもりはないが、私の嫁入りのために、桐ダンスを一杯にして出そうとしていた母の愛情が感じられるので、それは厳粛に感謝をこめて拝受しようと思う。
叔母さんも仕付け糸もとらない着物が数多くあることに、私に「良かったね」と言う。その叔母は、親戚に嫁入りがあると荷物のお披露があると、必ずお嫁さんの箪笥の中をチェックして、保守的な家柄の伝統の刀の意識で、婚家の嫁に出す親の経済状態と常識を量っていた。
ここで、この説明をする。

郷里石川のある北陸中部地方は、結婚式や行事にお金を使う。
娘3人の嫁入り支度をすると、一代がつぶれると言われるくらい、お金をつぎ込む。

嫁入りする際、4トントラックいっぱいに、婚礼家具や電化製品、スキー用品などを乗せて婚家の仏間や続き間に置いて、近所や親戚に披露するのだ。「これだけ用意しました。良い家に嫁がせるのです」と。

お嫁にもらう家は、それだけの家財を入れておける家を建てておくのが、良家のしきたりだ。
そして、結婚式前1週間ほどで、その家財をまた透明な壁の造りとなっている、家具屋さんの4トントラックに載せて、その新居の家に運んで、またそこで、その親戚や近所に披露される。

自分が幼い高校生の時、従姉の結婚の際、それを知って、この地方では、結婚とは、家と家の結婚の様子を感じて、それまで抱いていた結婚に対する夢を寂しく思った想い出がある。

母が、いつか娘が戻って、それなりの家柄の男性と幸せな結婚してくれることを祈って着物を仕立ててくれていたという気持ちを感じて、感謝している。

その着物たちは、一部は洋服に仕立て直して、パーティなどに着ようと考えている。そんなパーティに出席できるよう、お役立ちの仕事に精を出そうと静かに思うのでした。

親戚の方々との別れは、ほんのりの涙でした。

感謝





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