母の意識が薄れてきている

呼びかけてもうつろな目で眠り込んでいる。
看護師さんが、昨日から38度台の発熱だと伝えてくれた。
明日、担当医との面談を用意してくださった。
いよいよ覚悟してください、ということだと受け取った。

耳元で静かに呼びかけても目覚めない母を見つめていると、涙が出てくる。

病室を出ようとしたところで、看護師に呼び止められて、状況を知る。
帰りのバスに向かう道、バスに乗ってからも、涙が小さく出る。

母を幸せにできたか、自信が無いから、そんな自分が悔しくて泣けてきた。

自慢の娘だとアルツハイマー症になってから言ってくれたことが一番の救いの想い出だ。
だからこそ、母をもっと幸せにできなかったかと自問自答してしまう。

今は、自分が幸せな人生を送るように、仕事や子育て、パートナーとのことも、できることをやっていく気持ちを確認して、なんとか自分を見出している。

できることを精いっぱい、という生き方をこれからもしていく。

母に感謝いっぱいだ。
ありがとう。
すべてに感謝。