ボンボンを買いに・・・

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子どもの本に、料理を習う。ケストナー「ふたりのロッテ」編。

2015-07-03 00:17:34 | 日記

さてと。今日は和風も飽きたし、ここらでカレーにしよっかな。ひき肉と豆のカレー。

この5年でスーパーの売り場も結構変わった。まるで浦島太郎気分よ。

最近は大豆だけでなく、いろんな豆が売られててイイよねー。レッドキドニーとか。

 

 

今日はここしばらく続いている料理ネタにちなんで、この本を紹介したいと思うのさ。

 

 

ケストナー少年文学全集 高橋健二訳

 

 

 

 「ふたりのロッテ」。いやぁこれはもちろん料理本ではない。

どこの小学校の図書館にも必ずあるんでない?ケストナーの児童本でアールよ。

「点子ちゃんとアントン」とか。ね?見覚えあるでしょう。

「少年」文学全集ってとこに、ナンカ時代を感じるね。1962年発行だって。

 

 

実は私はこれを、子どもの頃でなく母親になってから・・・つまりエエ大人になってから読んだのだ。

こういう本って結構あるの。小さい子を育ててると、図書館に行く機会が結構あってさ。

肝心の息子はこういう本には大して興味がなかったけれど、私が夢中になってしまった。

大人になって読む子ども向けの話ってのも、ナカナカエエもんやで。

 

 

でよ、この「ふたりのロッテ」は、ふたごの話・・・

赤ん坊の頃に両親が離婚して、離れ離れになっていたふたごが、避暑地のサマースクールで偶然出会うところから始まる。

な?考えてもみ。彼女らはそれぞれに片親と暮らし、自分は一人っ子と思いこんでいたんやで。

そこへ自分そっくりの姉妹がいきなり現れたのやから。

まわりはもちろん、当人同士の驚きといったら!!

 

 

 

 

 

 『私のあずかり知らないきょうだいが、親が、この世界のどこかにいる・・・』

子どもの頃、誰もが思い描いたことのあるファンタジーかもしれない。

10年ものあいだ離ればなれになっていた、自分の分身に初めて出会った。ふたごはたちまち意気投合する。

そして、二人は奇想天外な計画を立てる。。。。

 

 

 

周りの誰も見分けのつかないほど、そっくりな二人。それを利用して、入れ替わることにしたのだ。

父と住んでいたルイーゼは、母のいるミュンヘンへ。

母と住んでいたロッテは、父のいるウィーンへ。

お互いに生活を入れ替え、もう一人の親と暮らす。うまくしたら両親を仲直りさせられるかもって・・・・

 

 

いくらそっくりとはいえ、別人に成り替わるなんて。んねぇ?無茶としか言いようがない。

あまつさえ、やんちゃで大雑把なルイーゼと、大人しくて几帳面なロッテ。

それぞれがお互いに成り切ろうとするところが可笑しい。

まわりの友達も大人たちも、サマースクールからこっち、あの子はすっかり変っちゃったのねって・・・

誰も別人だと気づかないのだ。ルイーゼの友達だった犬のペペールを除いて。

 

 

・・・・とまぁこんなような話なんやけどさ、どこに料理がからんでくるかというと、ココ。

 

 

ふたりは菊倍版の帳面を前に置き、エンピツを手に持っています。

ちょうどロッテが書き取らせることをルイーゼがせっせと書きつけているところです。

「おかあさんの一番の好物は、牛肉入りマカロニ・スープ。牛肉はフーバー肉屋で買う。

かのこまだらのヒレを半ポンド。」(訳:高橋健二)

 

 

舞台は、サマースクール。二人が入れ替わるための打ち合わせをしているところ。

読んでわかるとおり、ロッテは働いているお母さんのために、常日頃から買いものと料理をしている。

しかしルイーゼは、家政婦にまかせっきり。料理なんてしたことがないのだ。

 

 

 

 

 

お料理なんて、あたし、こわくてしようがないわ。

はじめのうちしくじったら、休暇のうちに忘れちゃった、っていってもいいわね?」・・・・

 


その言葉通り、初めての料理はさんたんたる出来。いくらロッテが教えてくれたレシピはあるとはいえ、、、

お母さんが帰ってくる前のキッチンで孤軍奮闘するルイーゼのパニックぶりが、この話の最大の見せ場なのだ。

 

 

そう、料理っちゃぁそういうモンなのよね・・・

私のみならず、料理をしたことのある人なら、「わかるわかる!」ってうなずいちゃう体験。

遠い昔に通り過ぎた、だけど誰もが通り過ぎる体験が、このドイツの児童本にも書かれてるんだすよ。

この続きは、また次に。

 

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