日記. 私の父 4
父はまた、オシャレさんでございました。
母が出産入院中、急に父に召集がかかり、母は、まだかまだかと父が来るのを待っていたそうです。
予想以上に遅れてやって来た父の着物姿を見て、母は怒り心頭になったそうです。
そう、父はわざわざ仕立てたばかりの着物に着替えて、母の待つ病室に現れたのでした。笑
着物姿を、看護師さんたちに見せたかったのでしょうか。笑
父は、サイズ的なこともあったのでしょうか、スーツ、着物などは自宅へ仕立て屋を呼んで、誂えておりました。
パーティー用のスーツ、何種類かの蝶ネクタイ、勿論、燕尾服などもございました。
髪は天然のクルクルパーマで、人に聞かれた際には、パーマを当てていると答えていたそうです。
歯なんかも、当時の流行りで、金歯が幾つか入ってございました。
そんなシャレオツな父でございましたけれど、休みの日には、楊柳のステテコと楊柳の七分袖の下着、腹巻きで畑作業に勤しむのでございました。(バカボンのパパですね。笑)
雪駄は、サンダル代わりでございました。
普段使いの車も普段は商業車のワンボックスで、高級外車は普段はシャッター付きの車庫へ仕舞っておりました。