男の性・女の性

男の性と女の性はなぜこうも違うのか？
一瞬想像されたかも知れないが、SEXのことではない。

なんの事はない。
己を自分で呼ぶ時のあの一人称の呼称のことである。
男は「私」「僕」「ワシ」「俺」等結構沢山あるが、
何故か女は唯一「私」だけである。

考えてみると不思議な気がする。

男はそれぞれのシチュエイションに置いて使い分けすることが多い。
例えば、気の置けない仲間なら「俺」、親類縁者や年少者の集団などでは
「ワシ」、フォーマルな仕事の場面では「私」小グループの会合等では「僕」
（必ずしもこのとおりではないが…）
とまあ、適宜使い分けをする。
しかし、自分を的確に言い表す呼称が見当たらず、
何だか面映い思いをすることがある。

ところがどうだ。
女は「わたし」と言おうが「わたくし」と言おうが、
いつでもどこでも「私」一本で通せる。

「私」というひとつの呼称ですべてのシーンを器用に乗りこなす女と、
シーン毎に使い分けしながらも、どこかしっくりこない男とどちらが
たくましく上手に世の中を渡っていけるか、こんなところにも
自ずと結果が見えている気がする。

げに女は一本芯が通った強き存在なり。
男共、努々女には刃向わないよう心しようぞ！