お昼前のひと時、
ウォーキングのさ中、廃校となったとある小学校のそばに差し掛かる。
陽射しが柔らかくとても暖かい。
廃校であれ何であれ、暖かな光は万遍なく平等に降り注ぐ。
校庭では賑やかで楽しげな声が響いている。
高齢者たちがゲートボールに勤しんでいる。
ゆったりとした動作、控えめな嬌声。
総勢30数名はいるだろうか?
至ってのどかで幸せな光景だ。
吾輩はゲートボールには全く興味が感じられないが、
いずれこのような日常を過ごす仲間に加わることになるのだろうか。
思いめぐらし、傍目に眺めながら通り過ぎようとしたその時、
俄かに空が掻き曇り、あたりがどんよりと翳ってしまった。
一瞬時が止まり、声が途絶えた。
セピア色の古い写真をみるようだ。
一瞬後には何事も無かったかのように再び春の陽射しが戻った。
直前まで見ていた画面が動き出す。
思いめぐらせば、ニュータウンは高度成長期に各地に競って建設され、
社会の担い手たる多くの人々が入居し、国の活力の砦であった。
それが今や姥捨て山ならぬ高齢者の坩堝と化しつつある。
吾輩もその一員ではあるが、
はたせるかな
国の将来はいかなることに相成るや?
気をもんだところでどうなるものでもないが、
些か泰然としてはいられない。
晋ちゃんしっかり頼むぞ!
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