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バイオミミクリーと昆虫の話し。

2013年06月05日 | Weblog
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 3日のラジオ深夜便「明日への言葉」は、日本昆虫科学連合代表 藤崎憲治氏の話しであった。寝過ごし少ししか聞けなかったが、その中で印象に残った話しを紹介します。

 ・昆虫の体は頭部、胸部、腹部の異なる3つの部分に大きく分かれている。
 ・それぞれに神経節という小さな脳がある。分散脳と呼ばれている。
 ・例えば胸部神経節は、胸部にある羽や脚の運動を制御している。
 ・ですから、昆虫は、頭がなくても羽や脚を動かせる。
 ・つまり、頭の脳の指令を待たずに危機に対して神経節の指令で機敏に対応できる。

 藤崎氏は、バイオミミクリーの推進者でもあります。ラジオでその話しを、聞きたかったのですが、聞けませんでしたので、インターネットを駆使し、調べて見ましたので、その概要を紹介します。

◆バイオミミクリ(バイオミメティクス)ーとは

 バイオミミクリー:生物模倣(バイオは生物、ミミクリーは模倣/)生物の中では、昆虫が最も注目されている。

 昆虫は、地球上で最も繁栄している、巨大な生物群である。既知の種だけで100万種に達し、全生物の3/4を超える。既知の数だけの話しなので、調査が進めば、500~1000万種に達すると言われている。

 地球上から、昆虫や無脊椎動物がいなくなったら、自然界は20~30年で、バクテリアや藻類、単純な多細胞生物が存在するだけの、10億年前の地球に戻ってしまうと推定されている。

 これだけの数の昆虫が棲息しているに関わらず、人間と違い、地球環境に大きなダメージを与えてない。このことに着目し、人間社会の持続的発展のヒントが、隠されているのではないか、昆虫から学ぶことがあるのではないか、と、始まったのが、バイオミミクリーである。

 分かりやすくいうと、昆虫が生きてきた、4億年のうちに、氷河期など地球は、大変動を何度も繰り返してきた。その過酷な環境の中で、生き抜いてきた、昆虫の「知恵」を学び、工業技術や人間生活に役立てることである。

◆バイオミミクリー事例

昆虫名 開発名 開発事例
蛾の複眼 モスアイア型
反射フィルム
蛾の複眼は光を反射しなことに着目し開発。
光を反射しないので、鮮明な画面で見られる。携帯電話などで利用。
蚊の口針 痛くない注射針 蚊が、人間を突き刺すときに、痛みを感じないことに注目し開発。発売間近。
ヤママユ(蛾) ヤママリン ヤママユが8ヶ月も眠り続けることに着目し開発。
ガン細胞の増殖を眠らせる。害虫を眠らせる農薬など開発中。
モンシロチョウの
さなぎ
ピエリシン モンシロチョウは、さなぎの時、必要のない幼虫の器官細胞を壊し、成虫に必要な器官だけを残すことに着目し開発。ガン細胞を死滅させる抗ガン剤として期待されている。
アリやミツバチ 群知能 アリ類は、個体レベルでは単純な原理で行動しながら、群れのレベルでは、餌場までの最短経路を探し出し難問を解決している。このことに着目し、計算機科学者が、この群知能のアイデアを取り入れ、電話回線の調整、顧客への請求書作成発送など、幅広い分野での応用を図ろうとしている。
トンボの翅 小型発電機

トンボの巧妙な飛翔行動研究から、トンボつ翅の断面に着目し、微風でも発電でき、強風にも耐えられるトンボ風車の発電機を開発している。

ダニから抗液擬固活性物質、ハエの蛆から創傷治療薬、カナブンを利用したサイボーグロボットなどが開発されている。

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