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深夜の足音はいったい何だったのだろう?
娘にパンを食べさせながら
『ねぇ久実ちゃん夜中に2階に沢山の人が居て騒いでたよね?』
2歳になったばかりの娘に聞いてみた
『いっぱいいっぱい』
やはり娘にも聞こえてた
親子二人には危険な寮、店長に言わなくっちゃ
深夜に知らない人が自由気ままに入り込む寮なんて安心して暮らせない
ユウコは店長に寮の異常を伝えた
『今まで住んでた子は何も言ってなかったのに急にどうしたかな?』
『隣の部屋にはゴミが散乱してるし何とかしてよ』
『分った分った玄関の鍵を取り替えるよ、それでいいか?』
『今日中に鍵を取り替えてね』
店長は業者に電話して玄関や勝手口の鍵を取り替えてくれた
仕事が終わって新しい鍵をユウコに渡し
『これで安心だ誰も忍びこめないぞ』
ユウコもひと安心
しかし【それ】は起こった
浅い眠りの中で足音に気づいた
今度は少し遠い部屋・・・布団部屋から3番目の部屋か?
だが鍵は取り替えたし深く考えずに眠った
しかし続く2階での足音
酒の酔いもあったし、ただの幻聴
鍵も取り替えてくれたし誰も入ってこれない
そう思おうとしたが限界
寮に帰るのが怖い
お客に誘われるままに何時間でも飲み歩いた
子供は24時間の託児所に預けっぱなし
罪悪感
子供と静かに普通に暮らしたい
今日は勇気をだして住みついている何かと戦ってやる
浴びる程に飲んだ酒が気持ちを大きくしている
泥酔状態で娘を迎えに行き寮に帰ったユウコ
玄関に入る否や
『今日は静かにしてよ、子供が居るんだからさ』
声を限りに叫んでみた
私達が寮を訪れる3日前の出来事
再び2階で足音が始まった2階の部屋の全部を歩き回る足音
1人や2人の足音ではない
腹がたって部屋のドアを開け怒鳴った
『いったい誰よ、こんな時間に忍び込んでいるのは、眠れないじゃない』
その声で娘は火が点いたように泣き始め、益々苛立つユウコ
2階の足音は止んだ、が次の瞬間、怒涛のように走って階段を降りる音
ドドドドドドドドドドドドーーーーッ
慌ててドアを閉め電気を消して娘を抱きしめ『泣かないで』娘をなだめる
沢山の足音が1階の一つ一つ部屋のドアを開ける音がする
ユウコは部屋に鍵を掛けた
とうとう隣の部屋のドアを開ける音がする
中に入って歩き回る足音
怖い・・・恐ろしく怖い、隠れる所は・・そうだ押入れ
ユウコは娘を抱いたまま押入れに入って戸を閉め頭から毛布を被った
ユウコの居る部屋のドアノブをガチャガチャ開けようとしている
冷や汗か脂汗か分らないが身体に汗が滲む
娘の久実も震えてる、得たいの知れないそれは執拗にドアを開けようとする
いつしかユウコと娘は押入れの中で眠ってしまった
目覚めたのは何時だろう?朝なのか夜なのか分らない
外は真っ暗、ユウコ親子はショックのあまり次の日の夜まで眠っていた
ドアの外で何かが待ってる気がする
長い時間、押入れの中に隠れてる緊張感から失禁していた
しょうがないと思った
お腹も空かない、だが娘は?
『久実ちゃん、お腹空いたでしょう?』
娘の久実はグッタリしてる、水を飲ませなくっちゃ
何とかしなくっちゃ
ここは1階、窓から外に?靴なん履いてる場合じゃない
そっと押入れを開けた
ドアの向こうは静かだ
今だったら玄関から出れるかも
ユウコは部屋のドアを開けた
しかしドアを開けたユウコの目に飛び込んできたのは無数の着物を着た女性
この世の者ではないと瞬時に分った
ユウコはゆっくり部屋に戻り娘を抱きしめ念仏を唱えた
それらが部屋に入ってきた
『消えろ消えろ、ここには何もいない幻覚だ幻覚だ』
それはゆっくりユウコの首に手を回し
『私たちはここに居る、見つけて』
ユウコはそのまま私達が見つけるまで気を失っていた
娘も少しの脱水状態で命には別状ない
寮は赤線と呼ばれる昔の連れ込み旅館
旅館とは名ばかりで売られてきた若い子が客を取らされていた
病気になれば屋根裏に隔離され妊娠すれば屋根裏で産み落とし犬猫のように
生まれたばかりの子を川に捨てた
出てきたあの人達は私に泣きながら言ったの
それから暫くして旅館だった寮は解体された
丁重に解体していった
布団部屋の上の屋根裏から20体もの人骨が出た
最初は大騒ぎになったが訳ありの遺体だと判明
死因は病死
だが一番は客から移されて苦しんだ梅毒
私の身近にもあったのは驚き
梅毒の症状が進むと不気味な黒褐色の斑点が全身に出る
何故かユウコも梅毒を移されていた
あちらこちらに黒褐色の斑点、頭のてっぺんにもだ
ユウコは店を転々とし今では何処で何をしているか行方知らず
ユウコの体験がなければ、もっと長く放置されていたろう20人もの遺骨
無縁仏ではあるけれどお墓に入る事が出来た
苦しく悲しい時代に生まれた女として地獄の時から解放された
そう思いたい
o(^◇^)/~ ばいちゃ~♪
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悲しい時代に生まれた女性、青春なんてなかった人達
この世は地獄だったに違いない