あの日からの1年間、私たちは救援チームを作り、物資を積んだ2tトラックと、30人乗りのバスで、被災した現地へと10回にわたり向かった。物資を提供くださった方は、のべ2,000人にのぼる。
避難所。仮設住宅。家の再建。
そのどこでも、先の見えない苦しみを聞いた。
騒いでしまう子がいるから、避難所にはいられないと言って、避難所を転々としていた家族。
仮設に移る時期には、抽選に当たった人と当たらなかった人との喜びと落胆。
地震保険や津波保険に入っていたかいないかで先の見通しが大きく違い、家の再建の見通しができても、そうではない人がいるから、喜ぶことができないという声。
一年を通して、行かせていただいたからこそ、教えていただいたことがあった。だからこそ、それらのことを、自分のいる江戸川区でも、必ず生かさなければと思ってきた。
昨年と今年、江戸川区の災害ボランティア初級・中級を受けることができた。様々な形の災害ボランティアの方々と知り合うことができた。
そして、今もなお、様々な形での支援を続けている人たちとも出会うことができた。現地へ行き踊りで支援を続けている猿若先生。「ビートルズのチカラ」というライブで支援を続けている中学の先輩、市岡さんと仲間の皆さん。3/10にも開かれたライブにはたくさんの方がおいでだった。
テレビで、あの震災で親御さんを亡くされた20代の青年が話していた言葉を聞いた。「ときが過ぎれば、苦しみもやわらぐかと思っていた。でも、それにも限界があると思うようになってきた。だから、前を向いて、希望を探すイベントを仲間と催したいと思ったんです。」
今なお行方不明の方々がいる。今なお仮設で暮らす方々がいる。今なお家族ばらばらの地で暮らさなければならい方々がいる。
心の痛みはどんなに深いことだろう。
それでも前を向く。生きる。
その人たちのために、その人たちとともに、
一緒にできること。ここでできること。自分ができること。考え続けたい。
8年目の3月11日。
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