お魚の骨を見ても、歯ブラシを見ても、胸がきゅっとなるんです

夕食のテーブルの上のお魚を見ていたら、胸がきゅっとなってしまって・・・

父さんののどにつっかえないようにと、小骨まできれいにとって、
身をほぐしていました。
でも、もう、お魚の骨、とらなくていいんだ・・・
そう思ったら、
お魚見て胸がきゅっとなりました。

もう、歯も磨いてあげられないんだ・・・
洗面所のコップの中にある、父さんの歯ブラシ見て、やっぱり、
胸がきゅっとして・・・

薬屋さんに行ったら、とろみをつける粉の入った缶があって、
もうそれも買わなくていいの・・・

どこにいても、涙がこみあげてきます。

お友だちがメールをくれました。
「こころがつらいときは　とぼとぼ下を向いて歩いていいんだよ・・・
時の癒しには魔法があるけれど、地上のお別れを受け入れるには
幾度かめぐる季節を生きていかないとむずかしいかもしれないんだよ」

無理をして忘れようとしなくていいんだよ
あなたはあなたの心のままを受け入れていいんだよ
・・・抱えきれないほどの悲しみを、受け入れ、乗り越えてきた彼女の言葉はいつも
やさしい。

父さん、大丈夫だよ
って、まだ胸を張っては言えません・・・
寂しくてさびしくて仕方がないの・・・
でもね、４９日までの間、父さんが立派に仏様になれるように、修行をしているんだって、
かわいいお友達が教えてくれた。
だから、私も毎日、とぼとぼしながら、でも時々は顔を上げて、
歩いています。
父さんと一緒に、修行だね。

今日は、病院でペースメーカーのチェックをする日でした。
３ヶ月前に、手帳に書き込んだ日でした・・・