
著:今村核
日本の刑事裁判は有罪率99.9パーセント。
なぜ冤罪は起きるのか? 裁判員制度でどう変わったのか?
私は、弁護士登録をしてから20年間、民事、労働、刑事などさまざまな事件を担当してきたが、
なかでも冤罪事件を多く担当してきた。
どちらかと言えば無名の事件が多いが、とにかく無実の被告人が誤って処罰されてはならないと、
必死にひとつひとつの事件をたたかってきた。
日本の刑事裁判は、じつは世の中の水準からみると、いろいろと遅れたところがある。
起訴された事件の有罪率は99.9パーセントと驚くほど高いが、
有罪とされた元被告人のなかに無実の人々がかなり含まれているのではないか、というのが私の心の奥底からの関心事である。
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図書館から借りて読了。
先日父母からNHKでこの方を取り上げたドキュメンタリーを薦められとても良かったので借りてみた。
難しいんだけど読みやすかったです。
もしも
自分が完全に潔白なのに容疑者とされたときに
脅されたりなだめすかされたりして責められ続け
周囲の人々に迷惑がかかり、生活もままならなくなった時に
いっそやったことにした方が楽かも
もしくは
混乱してて実はやってしまったのかも
なんて思わされ、自白したら今度は
やってないんだから当然知らないことを、捜査側の作ったストーリーに沿って
誘導されながら詳細に語らされてしまう・・・。
そんな地獄を実際に味わっている人が多いのかもしれない。
そのような人たちの裁定に関わることが今後あるのかもしれない。
そうなった時にどうしたらいいのやら・・という日本の司法のおかしさがのしかかりました。