母の忘れもの

軽度認知障害になった母の記録

転ばぬ先の杖

2019-08-10 14:34:21 | 日記
認知機能に問題があること以前に変な自信が母にはある

約束も頼み事も必要な予定すら記憶の中に5分もとどめておけなくなったというのにメモを取らない

昔のように会話をすれば覚えていられるという確固たる自信の中で行動する

「メモ取れば?」と言っても
「大丈夫、覚えたから」と答えるが当然のごとく数分後には忘れている
強くメモを取ることをすすめても時々覚えていることもあるので言い切られたら本人に任せるしかない

だから私も母が同じ話を繰り返すようになってから母に頼み事をしなくなった

数年前は子供が3人いる私の手伝いをしてくれていた
子供の予定が重なってしまったときや子供が一人入院になると2人子供を預かってもらったりしたが、子供も大きくなり留守番もできるようになったので頼まなくても良くなったのは幸いだった

去年、私と旦那が夕方から出掛けることになり久しぶりに夕飯を子供たちだけで実家で食べさせてもらうことになった
朝から母と夕飯のメニューを決めて買い物をした
1日に二つ以上頼み事をすると母がパニックを起こすので夕飯を食べさせてくれればいいとだけ言っておいた
が、私が出掛けるのと同じ時間に当時小学3年と中学2年の娘がスイミングに行っていた
家まで歩いて20分ほどかかるが小学3年の娘は自転車が下手で少し心配だった
姉の方は自転車で行き帰りできるが中学2年の姉が歩いている妹につきあって帰ってきてくれるか不安だった
どうする?と娘たちと相談しているときに母が入ってきて「私が迎えに行ってあげるわ」と言う
「夕食の準備もあるのに迎えにいけないでしょ?」と言っても
「それくらいできるよ❗」というので
「じゃあお願い」と言って細かく時間毎の予定をメモして渡した
娘のお迎えだけ忘れてほしくなくて大きく書いて赤線もひいた

でも母が万が一それでも忘れたときのために娘たちには「あーちゃんが迎えに来なかったら2人で気をつけて帰ってきてね」と伝えておいた

そして夜出先で娘に「あーちゃん迎えに来た?」とメールすると「来なかった」と

夜ご飯食べに実家にいったら普通にご飯作って待っていたそうだ

一応こちらから覚えていてほしいことはメモを渡すようにはしているが五分五分くらいの成功率だ

メモを渡してもしまったところを忘れてすぐ電話をしてきたり何度もうちに聞きに来たり
準備をしたつもりでも余計に面倒なことになったりもする

杖が役に立たないと転んでばっかりだ