『脂肪の塊』こんな題名だったんだ!
モーパッサンの短編を数十年ぶりに再読
今ならセクハラで消滅しそうな題名ですが、今に残る価値のある名作でしょう。
人間の醜さ愚かしさは、昔から少しも変わっていない。
取り繕っていても状況がそろえば、いつでも表に出てくるものみたいです。
これも人間の本性なので、乗り越えるために膨大なエネルギーを費やすよりは、
「人は弱いものです」と自覚し、謙虚に生きるのが正解じゃないでしょうかね。
不遜で生意気になりそうな頃に、また読んでみましょう。
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『極北』村上春樹の翻訳です。
村上春樹の作品は苦手ですが、
翻訳は無駄なくテンポよくいいですね。
何があったか世界が廃墟になり、
わずかに残る極北の集落も変貌してゆく。
生きるすべを求めて旅に出る主人公メイク・ピース
本とたまに訪れる人との出会いが、冷え切った心に灯をともす。
何やら、以前紹介した『ザ・ロード』と似た世界
人間性を問うには、切羽詰まった究極の状況が必要ということかな?
訳者の力も借りて一気読み
ただし北海道の冬を知る者にとっては、あまい極北の冬
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『スローターハウス5』は、
ドレスデン無差別爆撃を目の当たりにした作者の自伝に近い内容
勝者にとってドレスデン無差別爆撃は、不都合な真実だったようです。
でも筆者は、「広島』を超えるかも知れないこのことを声高に非難したり、
戦争反対を叫んだりしてはいません。
時空を行ったり来たりしながら、ただ事実を受け止める。
作中、ある決まった状況の際「そういうものだ」という、
主人公の言葉が103回出てきます。
受け入れ、割り切らざるを得ない状況を、
通過しなければならない時ってありますよね。
ちなみにスローターハウス5は、『第5場』とのこと
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しつこく、もう一冊これ
伊坂ワールド
あと3年で地球が滅びるとしたら、
親子は、夫婦は、兄弟は、老人は、若者は・・・どうします?
読後に自分の一章を勝手に付け加えてみるのもいいかも知れませんね。
さて、私なら・・
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・・終末物ばかりなのは後期高齢のせいかな?
昔の読書は週末物?だったのだが
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