前回に引き続き、ボイリーの大きさに関して、フィーディングの効果について、少し考えてみます。
16㎜ボイリーの体積は20mmに比べて約半分であり、したがって、重さも半分であることがわかりました。その結果、一袋1㎏入りでは、16㎜の方が約2倍の個数が入っていることが計算から分かりましたが、フィーディングに関して、水の中で、ボイリーの表面から匂いが拡散して魚を惹きつけることを考える上では、体積ではなく、表面積が関係します。
ボイリーを一応、球と考えるとその表面積Sは、半径をrとすると
S=4×π×r^2
なので、半径の2乗に比例します。したがって直径の2乗に比例します。このことから、ある一定量(重さ)、例えば、1kg入りのボイリー1袋を撒いたときの16㎜と20mmではその違いはどうなるか?匂いは表面から出てきますから表面積を考えることになります。上で、表面積は直径の2乗に比例することがわかりましたから、16㎜と20mmでは表面積に関しては
16/20=4/5より、
(4/5)^2=(0.8)^2=0.64
つまり、16mmのボイリーは20mmに比べ、表面積は1個当たり0.64しかありません。しかし、1㎏入りの袋には2倍の個数のボイリーが入っていますので、
0.64×2=1.28、つまり、表面積では1㎏入りの一袋では、16㎜の方が20㎜に比べて表面積では1.28倍になりますので、フィーディング効果(匂い)に関して、1.28倍効果があると計算できます。
フィーディングする際に、同じボイリーなら16㎜の方が同じ重さならより効果的であることが計算上わかりますので、一つの指標として参考になるかと思われます。なお、球の表面積の公式の証明は、高校までの数学ではでてきませんが、大学の微積分やベクトル解析の教科書にでてきます。