10の1『自然と人間の歴史・世界篇』太陽系(木星、土星など)
晴れた日の夜、そらを見上げると、何が見えるだろうか。私たちの肉眼で見える惑星としては、水星、金星、火星、木星及び土星の五つがある。それらのうち、水星を除く4つが、宵の空で順次視野に入れることが可能だという。
おさらいとして、それぞれの位置は、火星の外側に小惑星帯、その次の太陽から77,784万キロメートルの軌道を木星が、さらに143,200万キロメートルの軌道を土星が回っている。つまり、木星から土星までは、かなりの隔たりがある。
5月頃からは、木星が見える。8月になると、土星、火星が順次見え始める。
そして迎える11月下旬(2020年11月20~25日)ともなれば、晴れた日の夕方の空に、日本の本州でいうと、月があるその右に、土星と木星が並んで現れるのだと。そんな中でも、22日から23日にかけての南から南西の空を見上げると、上限の月(「月齢7」)が2つの惑星にかなり接近して見えるという。
もう少しいうと、23日(金)の夕方から宵にかけて、南から南西の空で月齢7の上弦の半月と土星が接近して見える。 月と土星の右下には木星もあり、明るい3天体が集まっている。 20時から21時ごろにはかなり低くなってしまう。
特に、22日は、東側から土星、木星、月がほぼ等間隔に並んで見えるということで、早速その気持ちになり、あたりが漆黒に染まってくるのを見計らって、見晴らしの効く外にでると、「嗚呼、あれが遥かなる距離の向こうにあるという、我々と同じ太陽系の惑星仲間なのだ」という感慨ひとしおも加勢してなのだろうか、夜空に映える美しい眺めに違いあるまい。
もう少しいうと、23日(金)の夕方から宵にかけて、南から南西の空で月齢7の上弦の半月と土星が接近して見える。 月と土星の右下には木星もあり、明るい3天体が集まっている。 20時から21時ごろにはかなり低くなってしまう。
特に、22日は、東側から土星、木星、月がほぼ等間隔に並んで見えるということで、早速その気持ちになり、あたりが漆黒に染まってくるのを見計らって、見晴らしの効く外にでると、「嗚呼、あれが遥かなる距離の向こうにあるという、我々と同じ太陽系の惑星仲間なのだ」という感慨ひとしおも加勢してなのだろうか、夜空に映える美しい眺めに違いあるまい。
肉眼でも、木星には、なんとなく衛星のようなものが絡んでいるのてはないかと。一方、土星はというと、こじんまりした固まりに、ぼんやりながら「わっか」がはまっている感じを当てはめて頭で理解しようとするのだが、木星より遠いことから、やはり光の点かシミの域を出ないのかもしれない。
そこでまずは木星だが、太陽系惑星の中では直径が142,746キロメートルと大きい。太陽から見て、内側から5番目の公転軌道を周回している。衛星は12個が確認されている。太陽系の第二の「要」だというのがふさわしいのではないか。その実体は巨大なガスの塊だという。
顧みるに、1989年10月に、アメリカは木星探査機「ガリレオ」を打ち上げた。しばらく金星や地球の付近を航行した後、それらの引力を使うことで加速(「スイング・バイ」という)して木星に向かったという。その旅の途中、1994年には、彗星(すいせい)が木星に衝突する様子をとらえた写真を送ってきた。
木星の軌道に入ったのは、1995年末であった。積載していた子機を木星の大気に突入させたという。積載されているカメラで、衛星イオで火山が活動している様子や、氷に包まれている衛星エウロパの姿などを伝えてきた。
その後、この探査機ガリレオは2003年9月に木星大気圏に制御落下させられるまで、木星とその衛星の写真を地球に送り続けた。
土星については、直径ざ120,798キロメートルと、木星よりやや小さい。こちらの衛星は、10個が確認されている。
こちらは、2013年7月22日(アメリカ時間)に米航空宇宙局(NASA)が、2基の惑星探査機が7月19日に撮影した地球の白黒画像とカラー画像とを発表したのが、インターネットで拝見できる。
まずは、地球の内側の軌道を回る水星軌道に乗った初めての探査機「メッセンジャー」が、水星の衛星を探査する計画の一環として約9,800万km離れた距離から白黒画像で撮影したものだという。
そして、ここでの本命、土星探査機「カッシーニ」が、地球から約15億キロメートル近く離れた土星系から撮影したという、地球と月のカラー画像たるや、土星の鮮やかな輪の間に見える薄く緑色がかった点が地球であり、目を凝らすと、その近くにもう一つ点が見えてくるのが、地球の兄弟星たる月なのだという。ただし、以上は高感度カメラで撮影されたとの解説が付いていることから、果たして肉眼でどれだけ見えるのかはわからない。
☆☆☆☆☆
日本の、12月21日から22日にかけての日没後の南西の空に、木星と土星が、大接近したのが見えた。
土星は、その輪のイメージとともに太陽の周りを回っているというから、わかりやすい。それから、木星は他の惑星を集めたよりも質量が大きいため、その共通重心は1.07太陽半径、太陽の表面から約3万マイル(約4万8000キロメートル)離れたポイントにあると聞いており、そこを中心に揺れながらの軌跡を描いて回っているようだ。
20日夜、京都市内で望遠鏡を向けると、一つの視野の中に木星と土星をとらえることができたという。木星の周りにガリレオ衛星と呼ばれる四つの衛星イオ、エウロパ、ガニメデ、カリストが、土星については環(わ)も見えたというのだから、ありがたい話だ。蛇足ながら、筆者の肉眼でその時刻、方向で仰いで見れば、月の右下方向ゆ開いたところに、ホワイト・ハットのような、帽子状に重なっての二つの星が見えるではないか、「嗚呼、あれがそうなのか」と勝手に解釈した。
国立天文台(東京)によると、木星と土星は約20年ごとに接近するのだと、それでいて、今回は二つの惑星が、地球から見たときの軌道の交点近くで接近する珍しい現象で、約0.1度まで近づくという。同程度まで接近するのは1624年7月17日以来、実に3973ぶりの出来事なのだというから、驚きだ。
土星は、その輪のイメージとともに太陽の周りを回っているというから、わかりやすい。それから、木星は他の惑星を集めたよりも質量が大きいため、その共通重心は1.07太陽半径、太陽の表面から約3万マイル(約4万8000キロメートル)離れたポイントにあると聞いており、そこを中心に揺れながらの軌跡を描いて回っているようだ。
20日夜、京都市内で望遠鏡を向けると、一つの視野の中に木星と土星をとらえることができたという。木星の周りにガリレオ衛星と呼ばれる四つの衛星イオ、エウロパ、ガニメデ、カリストが、土星については環(わ)も見えたというのだから、ありがたい話だ。蛇足ながら、筆者の肉眼でその時刻、方向で仰いで見れば、月の右下方向ゆ開いたところに、ホワイト・ハットのような、帽子状に重なっての二つの星が見えるではないか、「嗚呼、あれがそうなのか」と勝手に解釈した。
国立天文台(東京)によると、木星と土星は約20年ごとに接近するのだと、それでいて、今回は二つの惑星が、地球から見たときの軌道の交点近くで接近する珍しい現象で、約0.1度まで近づくという。同程度まで接近するのは1624年7月17日以来、実に3973ぶりの出来事なのだというから、驚きだ。
(続く)
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