1977年にジョージ・ルーカスの監督・脚本で制作され、公開された『スター・ウォーズ』は、それまで、リアルな事象にばかりコミットし、内向的で《暗い》世の中の風潮を吹き飛ばすほどの起爆力があった。
問題なく楽しめる娯楽作品で、見終わったあとにポジティブな気持ちを届けてくれる。
《世の人々が、どれだけ歓喜したことだろう》と思う。
悩み続けること、世間からはぐれることが一種、美学のようにとらえられていた時代なのだ。
ファンタジーは片隅に追いやられていた。
そんな夢やお伽噺のようなことは、現実の厳しさを知らない人間たちの楽しみに過ぎない。
現実は苛酷で冷たく、希望などない。そこにあるのは絶望と反逆。
ファンタジーなんて、お子ちゃまランチだわよ。
そこに圧倒的なスケールの活劇、『スター・ウォーズ』が登場した。
ファンタジーの復権だ!
(と喜ぶのは時期尚早だったけど。)
スター・ウォーズは神話の時代から語り継がれてきた英雄譚の姿を踏襲している。
英雄譚によって、次のようなことが確認できる。
人生は面白くていいし、希望を抱いていい。
活動的でいい。
ポジティブでいい。
人と繋がっていい。
仲間がいていい。
家族を大事に思っていい。
映画をとおして、それまで空気感として、なんとなく否定されがちだった事々を、馴染み深い生きる指標として、身近に感じることができたのだ。
『スター・ウォーズ』は、だから偉大なシリーズだ。
12月18日に映画『スター・ウォーズ』の新たなシリーズ、エピソード7「フォースの覚醒」が公開されるそうだ。
ジョージ・ルーカスの手を離れて、ディズニーが制作したもの。
物語として、どのくらいの完成度と面白さを提供してくれるだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=cvruvNeN1ck
今度の作品も、面白く、しかも長く人々の心に残るような作品であってほしい。
どんな映画なのか楽しみだし、だんだんワクワクしてくる。