Ombra Mai Fu ~ 優しい樹の下で

POP ♡ OPERA SINGER 
 増田 いずみ ~ OFFICIAL BLOG

リトミック

2008年11月30日 | masudaizumi.com
今日は初めてリトミックの講座にいってきました。

リトミック、といえば幼児教育でもありますが、演劇やダンス、そして音楽家の助けにもなる表現力のメソードです。

市川左團次、山田耕筰、、、を始め、多くの演者、演奏家が学んでいます。

リトルの幼児教育をきっかけにこの世界をもっと深く知りたいと思うようになり、来年から本格的に講師の資格をとるべく2年間学校に通うことにしました。

今日の先生のお話では、リトミックの深さ、ここ最近の世界の変化、日本の教育のおそろしさ、日本人の自尊心の感覚、、など面白いお話をたくさん伺うことができました。

まず、フィギュアスケートの話からです。

伊藤みどりさんの活躍された時代、芸術点というものは無かったそうです。
私自身、そうだったかも忘れていました。
今の採点方法は、芸術点と技術点をそれぞれ足したもの、という評価ですよね。

「、、、、これは、この10年、世界的に変化したことが考えられます。日本では、お父さん、お母さんの世代では、幼稚園にいっていないことが当たり前だった。それまで幼稚園というものに通うひとは、よっぽどの裕福な家庭。幼児教育というものが日本でブームになったのは、1940年頃から。そこから一気に、貴族社会が壊れ、完全に皆が平等になったため、自分の考えや主張を表現できるようになったのです、そのためにコミュニケーション力、感情、表現、自尊心、というものが必要になってきました。、、、」

確かにそう、まだ日本の幼児教育というものの歴史は、とても短いものなのですね。

幼児になにを教育しなくても、と思う方もたくさんいらっしゃると思います。

「では生理学というものをやってみましょう。右手で名前を書いて、、、、はい!6秒くらいですね。では左手で名前を書いてください。。。はい、もう6秒たちましたよ、かけましたか?書けませんね、何が違っているから書けないのでしょう?」

なんでしょう。。。

「筋肉です」

これには意外でした。
「左の筋肉が字をかくべく鍛えられていないのです。また、日本人として日本流の様々な行動、たとえばお辞儀。電話をしながらお辞儀をしてしまう癖も、背中の筋肉を動かすように右脳と左脳が命令をだす、それが、周囲からは謙虚、丁寧、、という評価につながっていく、、、。リトミックとは、この筋肉、身体を動かすことによって、訓練して、表現方法を拡大していくのです。たとえば、ただ拍手しなさい、というと人間は飽きてしまいますが、リズムをつけ、ルールを作った拍手は、頭をフル回転させないと手を打つこともできません。右耳の機能、左耳の機能、右目、左目などから、脳に刺激を与えられた人間の身体には生理学が存在します。ダルクローズのメソッドは、生理学をも組みこんで脳を活性化させ、様々な表現を持つことで、その人の持つ表現力を伸ばし、自分のオリジナルのよさを発見し、自尊心を育て、他者とのコミュニケーション力をアップさせます、、、、、」

日本の教育に以前から問題を感じたわたしでしたが、どこが問題なのか、うまく言えなかったのが、今日のクラスでの「自尊心」という言葉を聴いて、はっとしました。

自尊心、これは日本では悪い意味になりますが、海外ではどうでしょう?
NYに留学したとき最初に、私に欠けていると、レッスンで指摘されたのが、この自尊心でした。

小学校、中学校のわたしが持っていた、自分がひとりで目立ってしまうと怖い、という感覚。

皆と同じでなければ、、と常に自分を抑えていた、プレッシャー。


ぞう、といえば、こう動く、うさぎといえば、このポーズ。。。

いつも皆が同じで、気持ち悪いと感じながら、本当の自分を殺していないといけない学校という機関。

リトミックを通じて、まだ小さな子供たちに、個性的であること、自尊心を持つことがいいこと、という風に伝えられたら、、、、。

そして、私自身が歌うことにも、たくさんのプラスがでてくることは確かです。今日の講座で、益々リトミックの世界に惹かれていきました。

これから私のあたらしい道が始まります。

増田いずみとして歌うこと、ライアーを弾くこと、そしてリトミックで子供たちに愛を与えること、という、みっつの道が、いつかひとつになる日がくる日を信じて。

NO PAIN 、 NO GAIN!!!
HOPE!