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最近、【地獄先生ぬ~べ~】の文庫版を買いそろえ始めました。
地獄先生ぬ~べ~は、1990年代にジャンプで連載された妖怪退治モノの学園コメディ作品です。
小学校教師である「ぬ~べ~」こと鵺野鳴介が霊能力と鬼の手を使用して、あるときは退治を、
またあるときは対話を試みて妖怪が引き起こすさまざまな事件を解決していきます。
基本的に一話完結のスタイルをとっており、話によってテイストが毎回変わります。
グロテスクなシーンやお色気シーンなど、絵的にもバラエティに富んでいた作品でした。
今回、文庫版で読んでみて、おまけの「メイキング・オブぬ~べ~」がなかなか面白かったので
以下に紹介してみます。
メイキング・オブ ぬ~べ~
「メイキング・オブ ぬ~べ~」は、話と話の間の空きページを使って、原作者の真倉先生と、
漫画担当の岡野先生、それにぬ~べ~のキャラクターを加えての対談形式で、
その話をつくった当時のことを語っていくコーナーです。
これが、なかなか興味深い話ばかりで面白いのです。
最近、【バクマン】でジャンプの裏側がかなり掘り下げられているので、ジャンプの裏側を
知っていると「なるほどなー」と頷いてしまう対話ばかりでした。
両先生、当時を語る
ぬ~べ~は、連載開始当初、読者人気投票アンケートの結果がふるわなかったそうです。
回を重ねるごとにすこしずつ順位が下がってきてしまい、そろそろヤバいかな~というときに
ある回でイキナリ順位がグンと上がったのだそうです。
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それが、第6話「河童と鉄棒」でした。
まこと君主演のこの回があったからこそ、ぬ~べ~は連載を続けることができたのだとか。
まことはぬ~べ~の救い主だったんですねー。
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9話「散歩する幽霊」はトイレの花子さん話です。アニメでは第2話だったそうです。
この回で、岡野先生はあるミスをしてしまいました。
昔の週刊少年ジャンプでは、漫画の本編中ページの下半分に広告が入ることがありました。
この広告、左ページに入れなければいけないという暗黙のルールがあったそうなのですが、
岡野先生は間違って右ページに入れてしまったのです。
しかも、そのあとで別の漫画家さんも同じミスをしてしまって、そのときの理由が
「ぬ~べ~でもやってたからOKかと思って」ということだったのです。
それから、余計なトラブルになるのでということで、週刊少年ジャンプからは本編中の広告が
なくなったのでした。
なんと、「ぬ~べ~」のこの話がきっかけで広告がなくなってたとは!これは貴重な回です。
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10話「激突!」はアンケートの人気が悪かった回だそうです。
鬼の手が伸びちゃったのがいけなかったのか、舞台が学校の外に出ちゃったからいけなかったのか、
とか、両先生もいろいろと悩んだようです。
こういうアンケート人気の上がり下がりは、バクマン読んでると深刻な事態だとわかりますね。
この時期のぬ~べ~は、いつ終了でもおかしくない低迷ぶりだったようで。
それこそアンケート人気に一喜一憂してたのではないでしょうか。
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11~15話にかけて、ぬ~べ~のライバルとなる玉藻が登場しました。
満を持してのライバルキャラ登場でしたが、これがメイン読者の小学生男子に全くウケなかったんだとか!
(女性読者には大人気だったそうで)
まぁ、そうだろうなー。僕も玉藻好きじゃなかったなー、当時は。
この玉藻がらみの話で、それまで中の下だったアンケート順位が一気に下の下に落ち込んだという大ピンチに!!
しかも5週連続で話作ってるから、急に路線変更するわけにもいかず、あわやぬ~べ~終わっちゃうくらいの
イキオイだったようですよ。うーん、バクマン展開。
ということで、16話からは従来の学校の怪談タイプの話に戻して、アンケートの回復をはかったようです。
両先生は、当時のジャンプがいかに「少年」読者に支えられていたかについて語ります。
今では女性読者の比重はかなり大きくなっており、少年以外の読者にも受けないといけない
難しさを語っておられました。
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玉藻で離れた読者を呼び戻すため、16話「真夜中の優等生」はとにかくインパクト重視で描いたのだとか。
そして、玉藻編の反省もつきつめます。
玉藻編では、ぬ~べ~が少年っぽく描かれてました。
それは、初期の低迷から「主人公が大人なのがいけないのか?」との分析で少年っぽくしてたわけですが、
まわりの意見を聞くと、やっぱりぬ~べ~は大人っぽい方がいいとのことだったので、
玉藻編以降、ぬ~べ~は大人な主人公に戻って行きます。
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しばらく1話完結インパクト重視の怖い話が続きます。
17話「てけてけの怪」は怖すぎてアニメでは放送できないと言われたそうです。
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18話「エンジェル様」
この話あたりから、美樹が勝手に動き始めました。(岡野先生談)
両先生、子どもたちのキャラが立ってきたのはこの辺りからだったねと談笑します。
ぬ~べ~に登場する子どもたちはみんな大人っぽいですが、それは岡野先生のポリシーらしいです。
「子どもを子どもっぽく描かない」「僕が広や郷子たちと同い年のころ、自分はいっぱしの大人だと思っていた」
と熱く語ります。じっさい、「こんな大人っぽい小学生はおかしい」と指摘するのは、大人の読者だけだったとか。
当の小学生たちはごくふつうに受け止めてたわけですね。
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もともとモブキャラで、レギュラー化の予定はなかった克也。
しかし、真倉先生は岡野先生の絵を見て、こいつ誰かに似ているぞと気付きます。
「そうか、カイ・シデンだ!ガンダムの!」
こうして、克也の不良っぽいキャラが確立していったようで。
以降、両先生のガンダムトークが続く…。
真倉先生の一番好きなガンダムは「ファースト」
岡野先生は「ファースト」と「Gガン」だそうです。両極端!
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座敷わらしタンを萌えフィギュアにしたらいいという話もしていました。
賛成です!
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撫子スネイク! エロマンガ寸前のきわどい絵について語っています。
今のジャンプじゃ載せられないだろうな、とのこと。
大丈夫、今のジャンプには矢吹先生がいますから!(SQだけど)
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広と郷子のデザインのモデルについて。
郷子は「セーラームーン」ではなく、強いて言うなら「魔女っ子チックル」だそうで。知らんけど。
広は「ガンダム0080 ポケットの中の戦争」のアルフレッド・イズルハだとか!
「バーニィ、逃げるんだ!」 と、また一時間ほどガンダム談義。
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25話「おとないさんがとおる」のおとないさんは、「ワイルドハーフ」の浅美裕子先生から
ネタをもらったそうです。
そこから、漫画家どうしでわりと交流があるという話に。
作画の手伝いに行ったり来てもらったりという助け合いは珍しいことではないんだとか。
でも、ネタまで提供してくれる浅美先生はやっぱり珍しかったみたいです。
浅美先生は霊媒体質でやたらと幽霊に会っていて、そういう話もいっぱい知ってるという…
仕事中、さんざん聞かされたガチで怖い話に岡野先生もゲンナリしてました。
と、ここまでの内容が文庫本1、2巻分です。
まだまだ面白い内容を語っていたので、3、4巻分も後編で紹介したいと思います。
というわけで、次回へ続きます
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地獄先生ぬ~べ~は、1990年代にジャンプで連載された妖怪退治モノの学園コメディ作品です。
小学校教師である「ぬ~べ~」こと鵺野鳴介が霊能力と鬼の手を使用して、あるときは退治を、
またあるときは対話を試みて妖怪が引き起こすさまざまな事件を解決していきます。
基本的に一話完結のスタイルをとっており、話によってテイストが毎回変わります。
グロテスクなシーンやお色気シーンなど、絵的にもバラエティに富んでいた作品でした。
今回、文庫版で読んでみて、おまけの「メイキング・オブぬ~べ~」がなかなか面白かったので
以下に紹介してみます。
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「メイキング・オブ ぬ~べ~」は、話と話の間の空きページを使って、原作者の真倉先生と、
漫画担当の岡野先生、それにぬ~べ~のキャラクターを加えての対談形式で、
その話をつくった当時のことを語っていくコーナーです。
これが、なかなか興味深い話ばかりで面白いのです。
最近、【バクマン】でジャンプの裏側がかなり掘り下げられているので、ジャンプの裏側を
知っていると「なるほどなー」と頷いてしまう対話ばかりでした。
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ぬ~べ~は、連載開始当初、読者人気投票アンケートの結果がふるわなかったそうです。
回を重ねるごとにすこしずつ順位が下がってきてしまい、そろそろヤバいかな~というときに
ある回でイキナリ順位がグンと上がったのだそうです。
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それが、第6話「河童と鉄棒」でした。
まこと君主演のこの回があったからこそ、ぬ~べ~は連載を続けることができたのだとか。
まことはぬ~べ~の救い主だったんですねー。
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9話「散歩する幽霊」はトイレの花子さん話です。アニメでは第2話だったそうです。
この回で、岡野先生はあるミスをしてしまいました。
昔の週刊少年ジャンプでは、漫画の本編中ページの下半分に広告が入ることがありました。
この広告、左ページに入れなければいけないという暗黙のルールがあったそうなのですが、
岡野先生は間違って右ページに入れてしまったのです。
しかも、そのあとで別の漫画家さんも同じミスをしてしまって、そのときの理由が
「ぬ~べ~でもやってたからOKかと思って」ということだったのです。
それから、余計なトラブルになるのでということで、週刊少年ジャンプからは本編中の広告が
なくなったのでした。
なんと、「ぬ~べ~」のこの話がきっかけで広告がなくなってたとは!これは貴重な回です。
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10話「激突!」はアンケートの人気が悪かった回だそうです。
鬼の手が伸びちゃったのがいけなかったのか、舞台が学校の外に出ちゃったからいけなかったのか、
とか、両先生もいろいろと悩んだようです。
こういうアンケート人気の上がり下がりは、バクマン読んでると深刻な事態だとわかりますね。
この時期のぬ~べ~は、いつ終了でもおかしくない低迷ぶりだったようで。
それこそアンケート人気に一喜一憂してたのではないでしょうか。
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11~15話にかけて、ぬ~べ~のライバルとなる玉藻が登場しました。
満を持してのライバルキャラ登場でしたが、これがメイン読者の小学生男子に全くウケなかったんだとか!
(女性読者には大人気だったそうで)
まぁ、そうだろうなー。僕も玉藻好きじゃなかったなー、当時は。
この玉藻がらみの話で、それまで中の下だったアンケート順位が一気に下の下に落ち込んだという大ピンチに!!
しかも5週連続で話作ってるから、急に路線変更するわけにもいかず、あわやぬ~べ~終わっちゃうくらいの
イキオイだったようですよ。うーん、バクマン展開。
ということで、16話からは従来の学校の怪談タイプの話に戻して、アンケートの回復をはかったようです。
両先生は、当時のジャンプがいかに「少年」読者に支えられていたかについて語ります。
今では女性読者の比重はかなり大きくなっており、少年以外の読者にも受けないといけない
難しさを語っておられました。
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玉藻で離れた読者を呼び戻すため、16話「真夜中の優等生」はとにかくインパクト重視で描いたのだとか。
そして、玉藻編の反省もつきつめます。
玉藻編では、ぬ~べ~が少年っぽく描かれてました。
それは、初期の低迷から「主人公が大人なのがいけないのか?」との分析で少年っぽくしてたわけですが、
まわりの意見を聞くと、やっぱりぬ~べ~は大人っぽい方がいいとのことだったので、
玉藻編以降、ぬ~べ~は大人な主人公に戻って行きます。
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17話「てけてけの怪」は怖すぎてアニメでは放送できないと言われたそうです。
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18話「エンジェル様」
この話あたりから、美樹が勝手に動き始めました。(岡野先生談)
両先生、子どもたちのキャラが立ってきたのはこの辺りからだったねと談笑します。
ぬ~べ~に登場する子どもたちはみんな大人っぽいですが、それは岡野先生のポリシーらしいです。
「子どもを子どもっぽく描かない」「僕が広や郷子たちと同い年のころ、自分はいっぱしの大人だと思っていた」
と熱く語ります。じっさい、「こんな大人っぽい小学生はおかしい」と指摘するのは、大人の読者だけだったとか。
当の小学生たちはごくふつうに受け止めてたわけですね。
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もともとモブキャラで、レギュラー化の予定はなかった克也。
しかし、真倉先生は岡野先生の絵を見て、こいつ誰かに似ているぞと気付きます。
「そうか、カイ・シデンだ!ガンダムの!」
こうして、克也の不良っぽいキャラが確立していったようで。
以降、両先生のガンダムトークが続く…。
真倉先生の一番好きなガンダムは「ファースト」
岡野先生は「ファースト」と「Gガン」だそうです。両極端!
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座敷わらしタンを萌えフィギュアにしたらいいという話もしていました。
賛成です!
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撫子スネイク! エロマンガ寸前のきわどい絵について語っています。
今のジャンプじゃ載せられないだろうな、とのこと。
大丈夫、今のジャンプには矢吹先生がいますから!(SQだけど)
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広と郷子のデザインのモデルについて。
郷子は「セーラームーン」ではなく、強いて言うなら「魔女っ子チックル」だそうで。知らんけど。
広は「ガンダム0080 ポケットの中の戦争」のアルフレッド・イズルハだとか!
「バーニィ、逃げるんだ!」 と、また一時間ほどガンダム談義。
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25話「おとないさんがとおる」のおとないさんは、「ワイルドハーフ」の浅美裕子先生から
ネタをもらったそうです。
そこから、漫画家どうしでわりと交流があるという話に。
作画の手伝いに行ったり来てもらったりという助け合いは珍しいことではないんだとか。
でも、ネタまで提供してくれる浅美先生はやっぱり珍しかったみたいです。
浅美先生は霊媒体質でやたらと幽霊に会っていて、そういう話もいっぱい知ってるという…
仕事中、さんざん聞かされたガチで怖い話に岡野先生もゲンナリしてました。
と、ここまでの内容が文庫本1、2巻分です。
まだまだ面白い内容を語っていたので、3、4巻分も後編で紹介したいと思います。
というわけで、次回へ続きます
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小学生がアレを読んだ日には一人でいられなくなること請け合いでしょう。
妖怪大百科の元になった話?もあわせて読むと怖さ倍増でした。
最初に読んでからもう15年以上経た今でも覚えてます。ブキミちゃんも怖くて寝れなかったな。
>妖怪大百科の元になった話
文庫版は妖怪大百科は基本的に収録されてないんですが、
てけてけのだけは特別に収録されています。
そして、確かに怖いです。ガチで。