亡き父の・・ATMの女性はどうなった?

2024-08-20 16:02:43 | 家族

昨日は 実家の父の月命日で、

お参りに行きました。

 

本当におとなしい

クソがつくほど真面目で、

いつも 

自分より人のことが先でした。

 

アルツハイマー型の認知症になったので、

最後に残った記憶は、自分の名前だけ。

 

 

まだ、

そんな父に

認知症の症状が出ていない頃のこと。

 

 

両親の営む小さな商店、

銀行の合理化で、小さな田舎町の支店は統廃合され

外回りの銀行員さんが 来てくれなくなりました。

それで、

ATMでの入出金を余儀なくされました。

 

 

父を連れて ATMのコーナーへ。

キャッシュカードの入れ方~

暗証番号押して~

入出金の仕方を教えました。

・・・・・

「いらっしゃいませ」

・・・・・

「カードをお受け取り下さい」

・・・・・

「ご利用ありがとうございました。」

・・・・・

 

無事に入金も出金もできて、

キャッシュコーナーの扉を開け、

外へ。

 

父: (しきりに感心した風に)

   「K子(私)やぁ・・・なんと上手に もの言う(話す)子やなあ~~」

    (???)

    (誰のこと??)

    (誰もいなかったけど・・??)

私: 「誰も いてへんかったけど?」

父: 「さっきの機械の中で 教えてくれてた子やで。」

私:「あーーー! あれは、機械がしゃべってるんやで。」

父:「そんなはずない! あんなに上手にしゃべれることないわ!」

   「中から見てへんかったら、無理無理~~」

 

当時のど田舎の銀行カウンター

窓口の女性行員さんは

地元の人の方言に合わせて

バリバリのの方言で話してくれたものです。

それで、

父にしてみれば、

綺麗な標準語で 次々と機械の手順を教えてくれる女性の声に

とても感心したのでしょう。

どんなに説明しても納得しません。

最後は、ATMコーナーの裏へ回って 開けてもらおうかと思うほど、

機械の中に人が入っていると 信じて疑っていませんでした。

 

あれから

父ひとりで

何回もお金を出し入れに行ったと思いますが、

その後の父の認識に変化があったのかどうか

確かめるのを忘れたなあ・・・

ふと

仏壇の父の写真を見て 思い出しました。

 

 

 


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