チョッと前に読んだ本

最近読んだのではないんですが　とても感動し考えさせられた本があります。
　　
　　垣根　涼介著　「ワイルド・ソウル」です。

この本は友達との待ち合わせに早く着きすぎて　時間ツブシに本屋の店先で手に取り「面白そう～」と買い求めました。上・下２巻のかなり分厚い単行本なので　一気に・・・とはいかなかったけどかなり短い日数で読み終えました。

１９５０年代に国策として行われた南米移民をテーマにしたサスペンスです。
「緑の楽園」だと国に欺かれ移民として海を渡り　戦後の日本よりずっと過酷な荒地か原始林での生活に追い込まれた移民の子供たちが　日本国とその官僚に復讐する物語です。
移民政策は実際に行われた事ですが　ストーリーはフィクションです。
　
読み終えて直ぐの　６月の始め頃ドミニカ日本人移民裁判の判決があり「これはドミニカだけの問題じゃない・・・」と思いながらニュースを見ました。実にタイムリーな本選びだったと自画自賛＼(^o^)／

この小説の舞台となったブラジルやドミニカ等南米ばかりでなく北朝鮮でも国の誤った政策によって苦しみながら死んでいった人が大勢いるのです。
靖国問題ばかりがクローズアップされていますがこの事実にも　もっと目を向ける事も必要なのではないでしょうか？

重いテーマを扱いながら最後まで引き込まれること必至です。
かなりお勧め度高いです。