英国紳士の午後

メタルマンをこよなく愛すロックマン系管理人ブログ
メタルマンはメタルブレードで死ぬ

ミッドナイトスワン

2020年09月29日 01時51分02秒 | 映画レビュー

めずらしく二日連続で映画を見に行った。
昨日はクリストファー・ノーランの「テネット」。
今日は俺にしては本当にめずらしく邦画の「ミッドナイトスワン」という映画を見に行った。
邦画を映画館で見るのは「8日目のセミ」以来だと思う。

ざっくり感想を書くとただただ辛い映画で、ハートフルで泣ける!とかいう映画ではない。
が、とても衝撃を受けた映画だった。
是非一度見ていただきたいと思う。

ミッドナイトスワンのあらすじはこうだ。
都内に住むMtFの元に育児放棄で行き場のないいとこの中学生女子が訪れました。
都内の生活の中で中学生女子はバレーに目覚め、MtFとも仲良くなっていきました。
MtFは中学生女子を自分の子供のように思い始め、バレーを続けさせるために夜の仕事を辞めてまで中学生女子を応援するようになりました。
しかし中学生女子は本当の母親のところに帰ることになりました。
MtFはそれがつらくて、性転換して女性になりました。
そして中学生女子の元に迎えに行くのですが、結局一緒に住むことは出来ませんでした。
それから1年ぐらい?経過して、中学生女子は中学校を卒業しました。
そして久々に東京のそのMtFに会いに行くのですが、MtFは性転換のメンテナンスを行っていたため、寝たきりの病人になっていました。
女性ホルモンも摂取していなかった影響か統合失調症、記憶の錯乱などの症状も見られていました。
二人で海を見に行くのですが、海でバレーを踊る中学生を見ながらMtFは亡くなりました。
またそれから1年後、バレー留学でアメリカに行っている女子中学生がなんか審査員の前でバレーを踊って話は終わりです。

まぁ人によって感想は色々あると思うが、俺が一番感じたのはMtFとして生きていくのは辛い、ということだ。
もちろんMtFでも水商売以外に仕事について、男性と結婚している人だっている。
だがそんなのはごくごく少数であり、大多数は自殺やうつに陥っているように思う。

映画のシーンの中で、主人公のなぎさが企業の面接を受けるシーンが印象的だった。
面接官の若い女性が「そのピアス綺麗ですね~」となぎさに言い、そのあともう一人の面接官である中年男性が「LGBTがど~の・・・」と喋りだし、若い女性に諫められる、というシーンである。
これは結局、若い女性も中年男性もMtFにとても戸惑っていることがわかる。
中年男性が悪いような書き方をしているが、とってつけたようにピアスを褒めるこの若い女性も体外である。
すべての女性に対して「ピアスいいですね!」と褒めるならわかるが、相手がMtFだからこそそういう装飾品を無駄に褒めてしまったわけだ。
だからこの面接官は二人とも理解がないとかではなく、MtFの女性に慣れていないのである。
LGBTがどうのとかは関係ない。

とはいえ、やはり明らかに男性にしか見えない男が女装して面接に来てもビビられるのはしょうがない。

逆にこれはなぎさも悪いといえば悪い。
パス度が低いからだ。
女性に見られるにはいくら女性ホルモンを投与したって、性別適合手術を受けても極論、意味がない。
性別を決めるのは結局見かけ、いわゆるパス度である。
なぎさは女性ホルモン投与もいいが、整形もするべきだったと思う。

また映画の中で何度もバレーのシーンが出てくるが、バレーのシーンは綺麗だ。
対してNH達が踊るバレーの真似事は、お笑いの存在でしかない。
どうしても女性は華奢であるが、男性はごつくなってしまう。
こういうところからも所詮、男は女になれない、という風なメッセージ性を感じたが撮った側はどう考えて撮ったかは知らん。

なぎさが風俗で客をとろうとするシーンも個人的にはリアルだった。
確かにNH風俗にいったら「本当についてるの?!」みたいなことは言う。
俺も言ったことがある。
けどあんなホテルの部屋みたいに部屋がいくつも並んでる風俗あるのか?

あと田舎の描写が偏見に満ち溢れていた。。
田舎の若い子はコンビニにたむろする。
若者は軽自動車を改造して、うるさくするように走る。
みたいなステレオタイプな田舎表現が良かった。

映画館では泣いている人もいたが、俺は全く泣けなかった。
ただただ恐い映画だった。
MtFの末路はこうだぞ、という脅しに感じる。
別にこれが悪いとかいうつもりもない。
ただただ衝撃的だった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドラえもん のび太の新恐竜(2020)

2020年09月13日 22時33分36秒 | Weblog

正直、恐竜ものの映画ってあまり興味をそそられない。
ジュラシックパークは面白いが、なんか恐竜ものって怪獣パニック映画みたいな感じのイメージがあるのであまり好きじゃない。

そのため「のび太の恐竜」もあまり好きではない。
どちらかと言えば「竜の騎士」のほうが好きだな。
なんかこう白亜紀だかジュラ紀だかよくわからないが、その時代にいくことにロマンを感じない。
あとやたら江戸時代に行く作品も多いが、それも好きじゃない。
江戸時代に行ったところで何が面白いのか、と思ってしまう。

そんなわけでこの「のび太の新恐竜」についてもあまり興味はなかったのだが、2018年の「のび太の宝島」と同じ監督?と脚本家?の方が今回製作されてるらしいので見ようとは思っていた。

が、やっぱり恐竜かー、と思ってイマイチ乗り気にならなかった。
しかし最近、youtubeで藤子・F・不二雄先生のSF短編集のアニメを見ていて、段々見る気になってきたため、見てきた。

結果としては、「のび太の宝島」ほどのインパクトを感じることが出来なかった。
アニメーションはめちゃめちゃ綺麗で、めっちゃ手間かかってるだろうな、と感じることは出来たのだが、話が若干イマイチ。
「カチコチ南極大冒険」と近い感じがした。
伏線貼ってるのはわかるんだけど、なんかいまいち盛り上がらないという感じ。

意図的であると思うのだが、「のび太の恐竜」の焼き直しなのはやはり微妙だった。
また新恐竜のミューとキューにもあまり感情移入出来なかった。
かわいいとは思うのだが、うーん。

秘密道具もあんまり出てこなかった印象。
宇宙百科事典が出たのは驚いたが、他はあまり印象が薄かった。

キャンピングカプセルを使うのかと思ったが、キャンピングバルーンという新しい秘密道具を使っていた。個人的にはキャンピングカプセルが好きだが、こういう新しい秘密道具も面白くて良かった。

飼育ジオラマセット、tomoチョコ、たまご探検隊という秘密道具も出てきたが、これはこの映画オリジナルの秘密道具なのだろうか。少なくとも昔はなかった。
さすがに近年のTV版ドラえもんは視聴してないのでわからない。

ミニチュア製造カメラで撮影するときにミニチュアにしたい対象だけをロックして撮影しているのは知らなかったので驚いた。というか、まぁ今回の映画で初めて明かされた事実だとは思うが。

ピー助はどっかで出てくるだろうな、とは思っていたが案の定出てきてよかった。またその存在感も、あくまで本当にちょい役にしていたのはよかったと思う。

のび太が飛ぶことが出来ないキューを頑張って飛ばそう!と練習させるところは、ちょっとめんどくさいな、とは思ったがのび太としてもキューをなんとかして飛ばしてあげたい!という気持ちが先行してしまったんだと思う。
しかし見ていてちょっと現代的ではないかもな、とはちょっと思った。
とはいえ、のび太も子供だしああいうアプローチしかできなかったのかもしれない。

また今回は悪者が出てこない。
悪者だと思っていたのは実はタイムパトロールだった。
チェックカードが出てきたのはびっくりした。あれはTPぼんを読んでないとなんじゃこれとなっていただろう。

新日本誕生にもリームが出ていたらしいが、近年のドラえもんスタッフはTPぼんが好きなんだろうか。それならチンプイも出してほしい。

またドラえもんがあせって間違って道具を出すときにいなごの缶詰が出てきてしまうのだが、なぜいなごの缶詰なんだろうか?ドラえもんの何ネタなのかわからなかった。

最後の予告では2021年の劇場版は宇宙を舞台にした作品であることを示していたが、何をやるのだろうか。あの巨大な宇宙船を見るに自分としては「のび太の小宇宙戦争」のリメイクだろうと思ったが。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1/2の魔法(2020)

2020年09月03日 20時45分52秒 | 映画レビュー

コロナ騒ぎで映画館にも大分行っておらず、下手したら今年初めて見に行った映画かもしれん。

なんかディズニーピクサーのアニメ映画だった。
原題は「Onward」で向上する、とか前進する、という意味らしい。
字幕版が沖縄では公開されておらず、吹き替え版を視聴した。

16歳の誕生日に、小さいとき死んだお父さんからのプレゼントを受け取る主人公。
それはお父さんを1日だけ復活させる魔法だった!
のだが、魔法が足りず下半身しかお父さんは復活できませんでした。
上半身も復活させるため魔法石を探しにお兄ちゃんと出発!という内容。

アメリカの文化を知らないから、色々と理解出来ないところも多かったが、吹き替えだったためストーリーはめちゃめちゃわかりやすかった。
良かったシーンは、
主人公が兄貴、やっかい者!と思ってたが、結局お兄さんがお父さん替わりに自分を支えてきてくれたんだ!と気づくところ。
主人公が終始、お父さんと一緒の時間を過ごす!と言っていたのだが、最後にはその時間を兄に与えるため奔走するシーン。
この2つのシーンは涙してしまった。
あんまり3Dアニメーションは好きじゃないのだが、やはり映像はとても美麗だった。
面白かったが、まぁ映画館で観なくてもよかったかな、と思う。

映画はまぁまぁ面白かったなぁ、と思いながらエンドロールが始まった。
エンドロールでスキマスイッチ?の全力少年が流れてとても嫌な思いをした。
海外の映画なのにわざわざ日本の歌謡曲を流すのか理解出来ない。
その点が一番不快に感じた。
久々の映画は、とても不愉快な気持ちで終わってしまったのだった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする