オーディオ&真空管の部屋

~気仙沼市で再起をかけるオーディオ店『ミュージック・クラブ&真空管』店主の奮闘日記~

震災遺構考

2014-07-22 16:53:48 | 日記
震災時、1歳だった息子も4歳となりました。今回の震災の約50年前にもチリ地震津波があり、大きな被害がありました。
当時、私は生後5ヶ月で、亡くなった母から聞いた話では、津波が来たと皆が騒いでいるので、どんなものかと私を
おんぶして見に行ったそうです。岩手県の内陸出身の母にとっては恐怖より興味が勝ったのかもしれません。
途中で道路を流れてくる津波を見て、逃げ帰って来たそうですが、其の時の津波が今回の規模であれば、私もこの世に
いなかったかも知れません。 勿論、生後5ヶ月だった私には何の記憶も有りません。
今回の震災時、1歳だった私の息子にも記憶は残らないと思います。何代も先までこの震災の教訓を伝えることと同じくらい、
記憶の残らないであろう息子にも、何とか伝えることは出来ないものかと、考えて、今私に出来ることは写真を撮る
こと位と思い、震災当時の姿を残す構造物と一緒に息子の写真を撮り続けています。
被災者と呼ばれる身でも、撮影は気が引けますが、先のことを考えて割り切ってシャッターを切ります。
ボランティア等で気仙沼を訪れ、お話する機会のあった方には、是非、遺構と呼ばれる震災当時の姿を残すものの前で
自分が写っている写真を撮って、其の写真を見せながら、震災を伝えて欲しいとお願いしています。
どんどん解体されてゆくので、撮る場所は限られてしまいます。

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