本日は、計算の工夫について
お話しいたします。
「計算」は、
当たり前ですが。
どんな問題も、答えを出すための途中の考え方が大事ですが、
最終的に答えを出すのは、計算です。
「100」という答えなのに、「101」と答えたら
もうそこでアウトなのです。
ただ、計算というのは、
小学校5年生までに小数、分数の扱い方を習ってしまえば
後は、とにかく自分で使っていくしかないので、
独自のやり方に頼っている部分が大きいかと思います。
また、どの塾でも、
「計算」という授業をカリキュラムに取り入れているところは
ほとんどないのです。
唯一、日能研では、5年生の2月から「小数」「分数」について
ひたすら8回ほど授業が組まれておりますが。
・分数の足し算、引き算では、
仮分数に直して計算するのか、帯分数のままで解き進めるのか
・長い式になった時に、
順番を変えて簡単な数字に直してから計算しているのか
など、
細かい部分ですが、誰かが指摘してあげないと
生徒さんは
ずーっと、特に疑問にも思わず自分のやり方で計算しているのでは
ないかと思います。
具体的にみていきましょう。
という問題があったとします。
これを、自分のお子様はどうやって解くでしょうか?
これは、あくまでも私の主観ですが、
いきなり仮分数にする生徒さんが圧倒的に多いです。
小学校でそのように先生から言われているのか、
塾の先生が言ったからなのか。
この問題は、
まずは、通分しましょう。
←まだ分数の分子が3−
←ここで仮分数にするのではなく、
←ここで約分を忘れずに
となります。
よく見かけるのは、
そして、279—41を暗算でできない子は筆算に走ります。
その後、さらに約分も入ってきます。
そもそも、93を3倍するので大きな数になります。
計算で大事なことは、なるべく小さい数字のままで計算するという
計算ミスのリスクを減らすということと
なるべく暗算でできる数字を考えましょう。
次に、長い式の計算ですが、
4つ以上連なっている計算式は何か工夫が隠されていないかという
まずは考えて欲しいと思います。
②19+54+72+63+81+37+46+28=□
これも、大多数の生徒さんが、
とにかく左から計算していきます。
もちろん、それでも答えは出せるのですが、
何か工夫はないでしょうか?
「計算で楽する」という発想も大事です。
楽というのは、
19と組み合わせるのは、一の位に注目して、81となります。
そうすると、19+81=100
同様に、54+46=100
72+28=100
63+37=100
よって、100が4個できたので、400
というように、暗算でできます。
それでは、
③98—67+62+87—78−52=□
はどうでしょうか。
これも、左からひたすらやるのではなく、
引いてきっかりする数字を作ってみてください。
答えは、50です。
このように、計算にもポイントや大事なことが隠されています。
細かい部分ですが、とても大事です。
そういった細かい部分というのは、やはり個別の醍醐味で
隣に生徒さんがいると如実に見えますので
しっかりと指摘してあげることができるのです。
計算は日々の勉強の中に組み込まれている大事な要素です。
算数の細胞と言ってもいいかもしれません。