Drマサ非公認ブログ

『子宮頸がんワクチン問題』を読む(前半)

 3度目の新型コロナのワクチンが行われる。世界的趨勢のようです。以前にも書いたのだが、別に否定派というわけではないが、僕はワクチンをしていない。

 ワクチンって何だろう。不思議なことだ。生物学者の福岡伸一先生が、ロゴスでは理解仕切れないピュシスを人間に見て、ワクチンがロゴスの方にあると、少しばかり歯止めをかけている。ロゴス的に制御することは、生命を損なうことだとも言っている。

 ロゴスは人間が見出す論理である。ピュシスは自然の流れ。人間と自然は当然ピュシスになる。ギリシャ哲学の考えが元で、人間は傲慢になってロゴスを当てにしすぎのように思える。僕の浅はかな頭ではあるが、少しずつコロナとの共生に近づいているのではないかとも想像している。一応断っておくと、想像であって、断定ではない。畏れを失ってはいけないと同時に思う。

 ワクチンって、なんだかわからない、そんな感じである。だから、「わからない」=「無知の知」を手放さない、そういうことがわかると思う。

 実は以前事情があって子宮頸がん予防ワクチンについて調べる機会があった。ちょうどこのワクチンの副作用が問題になり始めた頃である。10年も経つだろうか。調べた結果、不透明な部分があって、素人からすると、安全とは決して言えないという結論に達したものだ。グループでの調査であった。ちょうど同時期に副作用で死者が出たという報道もあり、子宮頸がん予防ワクチンの普及は下火なった。

 それから数年、やはり安全だという報道や医者の指摘があり、普及が勧められた。そういう報道等を横目で睨みながら、僕は医者がどのような科学リテラシーから普及しようとしているのか、そこは明らかになっているとは思われなかった。なぜなら、そういう発言をする医者が実際の治験を行うわけでもないであろうし、読んでいる論文が偏っている可能性を否定できないからだ。

 今回の新型コロナに関しても、医者によっては正反対のことを言っている者さえいるわけだし、ウィルスの変異に対しては後追いの理解に終始するために、予想が裏切られてきたのはよく知られるところである。エヴィデンスというからには結果という過去であって、未来の予想ではない。だからシミュレーションは必ず不正確だ。先の福岡先生に依拠すれば、ウィルスはピュシスであるから、合理的理解の枠には治らない。

 ちょうど8月に『子宮頸がんワクチン問題』という本が出ていたので、ワクチンに対する理解のために、最近読んだ。その内容を詳しくレビューするまでの努力をするほど頑張り屋ではないのだが、次回のブログで少し取り上げてみよう。

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