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カンボジアあれこれ(5)

2007-02-24 |  カンボジア
<地雷>

旅行前「今回はどこへ?」と聞かれ
「カンボジアです」と答えると
皆口を揃えて「どうして?」とか
「危なくないんですか?」と言った

「アンコール・ワットを見に」と答えると
「ああそうか」とか「いいなあ」とか
ほぼ100%羨ましがられた
同じ国なのに、である

かくいう私も「アンコール遺跡群を見たい」
ただそれだけで申し込んだツアーなので
旅行会社のしおりの注意書きに

「今回訪れますシェムリアップ郊外の
 遺跡内や遺跡に向かう道中の地雷は
 すでに撤去されております。また
 安全が確保されている観光ルートには
 ロープが張ってある所もあります。
 ロープのある道を外れたり、ロープの
 ない所でもグループを離れての
 単独行動はお控えください。」

と書かれているのを読むまでは
カンボジアは危ないところだなんて
すっかり忘れていた

カンボジアの内戦が終結したのは
1991年たかだか15年前のことだ
初日からツアーガイドは近しい人が
クメール・ルージュ(ポル・ポト派)に
どんなに酷い仕打ちを受けたかを
つとめて淡々と語った

憧れの地に来たという浮かれた気持ちは
言葉もなく静まり返り
ただ彼の話を聞くしかなかった

内戦中埋められた夥しい数の地雷は
今でも何百万個と残されている
コーケーではロープも張られず


中央が地雷未処理の杭


地雷撤去済みの看板


地雷未処理と撤去済みのエリアが混在し
ここに確かに地雷が埋まっているんだと
ひしひしと実感させられた

大プリヤ・カーンのある村は
クメール・ルージュの拠点があったところで
そこへ行くには元クメール・ルージュに
きちんと話を通し案内してもらう必要がある
と、説明された

そして見学が終わって戻って来ると
隻腕のスー将軍がにこやかに出迎えた
彼は現在県知事をしているという
ツアーの人は上機嫌の彼と写真を撮っていたが
ちょっとそんな気分にはなれなかったな

カンボジアの地雷がすべて撤去されるには
あと100年かかるとも言われている
毎日必死に撤去作業をしている人がいて
毎日体の一部や命までも失う人がいる
何か出来ることを探そう



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2 コメント

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Unknown (青月)
2007-02-25 00:12:59
アンコールワットの凄さは、遺跡そのものにもあるけれど、激しい紛争の歴史をかいぐぐって今もなおそこにあるっていう所が更にすごいなぁって思います。
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ちょっと前に (めておら)
2007-02-26 22:36:50
ウルルン滞在記で地雷を除去して畑を作るって
いうのをやっていたんですが
私達がバスから見た風景の中にも
もしかしたら地雷がたくさん埋まっていたのかも
なんて思うと悲しくなっちゃいました
アンコールワットは綺麗に修復されていますがね
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