ゲーム PSP
○先日サイレントヒル ゼロをクリア。
昨年末にPSPとセットで買い、かれこれトータル10時間でようやくクリアしましたので、感想を書いてみました。
以下本編ネタバレ(シリーズ全般の含む)でも構わない人のみ「続きを読む」からどうぞ
外国(ヨーロッパ)スタッフでの開発
当初試作ムービーがバイオ4似だったりで心配だったのですが、
実際発売前になってからのデモや紹介ではすっかり今までのスタイルに戻っていました。
内容も霧深い街と陰惨な裏世界を探索する主人公といい全く変わっていません。
主人公トラビス
大柄で無精髭のいかついトラック運転手。
外見は今までのシリーズとは違う粗野な力任せの印象を与えますが、子供を助けるため燃える家に飛び込む正義感、女性との関係が上手く行かない不器用さ。
そしてゲーム進めると判明するのが、過去のある事件をトラウマに持つという点はやはりSHシリ-ズの主人公らしいですね。
操作方法
攻撃いつもの鉄パイプ等メインですが、今回武器の耐久力が付き壊れます。けっこうすぐ壊れるものがあり、その点は持ち替えが面倒。
さらに投げられる武器、といった新要素はあるものの最終的にはやはり銃がメインになっていきました。
不満点は走りで息切れが頻発し、足の速い敵に追いつかれてしまう事が多々有りました。今までのシリーズに比べ、かなり難しさを感じた所です。
表と裏世界
過去シリーズではゲームの進行に応じて行き来が行われたいた二つの世界。
今作ではそれをより積極的にゲーム中の仕掛けにとりいれていましたね。
トラビスの能力として「鏡」を媒介に任意で移動できることで、セーブのタイミング、攻略ルート作成も考えられるようになり、よりマップ構造の面白さが合ったと思います。
音楽
今回もシリーズでおなじみの山岡晃氏が担当。
またプロデューサーも務めます。
どんな絵が付いても彼の音楽が有るだけでサイレントヒルワールドになってしまいますね(笑)
ストーリー
トラックを運転したトラビスが、たまたま立ち寄ったサイレントヒル。
街の入り口で遭遇した火事から、瀕死の少女アレッサ(シリーズ1のキーパーソン)を助けた所から始まります。
しかし助けたアレッサは行方不明。行方を探すうち病院でDrカウフマン、看護婦リサに出会います。
そして異形のモンスターと遭遇。
街の異変に巻き込まれたトラビスは、アレッサの存在と自分の過去を示唆する情報導かれて街を彷徨います。
療養所で浮かび上がる母親との確執。
幼い頃母親は精神を病み、自分を虐待。サイレントヒルの病院へと収容されていた事を思い出します。
そこへ再び向った彼は怪物と化した母(おそらく過去の記憶とSHの街が生み出したモンスター)と戦う事になります。
その後劇場ではこの異変がだれかの能力によって引き起こされた事が示唆。
モーテルでは父の姿をしたモンスター取った買う事で、父親の死の真相が明らかになります。
母を見舞いに来た父親とトラビス。
しかしそこでもトラビスは母親に殺されそうになり、父親は回復の見込みの無い妻に絶望、モーテルの部屋で自殺していました。
そして最後。サイレントヒルが裏世界化する中、アレッサの母ダリア率いる「教団」の祭儀場へ誘い込まれるトラビス。
ダリアはアレッサに異界の「神」を降ろし、誕生させようとしていました。冒頭の火事はその儀式でしたが、トラビスが彼女を救い出した事で中断していたと思われます。
再開した儀式に彼は今まで彷徨った裏世界で集めたアイテムを使います。
結果アレッサ体内の「力」は二分され、儀式は中断されました。
全てが終わり街を後にするトラビス、彼のトラックのバックミラーにはアレッサとその腕に抱かれた赤ん坊の姿が。
→そしてシリーズ1へと続く
結局トラビスは過去の記憶を探したい欲求を利用?され、ダリアの邪魔をする役目を担わされたようです。
これはシリーズ第一作での主人公ハリーがダリアに仕向けられ、アレッサの力を封じる手助けをしてしまった件と、ちょうど逆の構図と考えると面白いですが。
まとめ サイレントヒルゼロはオリジンになったか?
1との関連
上記の通り1との関連は舞台の街と、物語では最初と最後くらい。
途中はトラビス自身の過去探し。
アレッサ、ダリア以外にも1の登場人物看護婦リサ、Drカウフマンも出演するのですが、こちらもさわり程度。
まあ二人のオチは1で決着がつくので仕方の無い所かもしれません。
2との関連
自分の心の奥底に封じられた記憶探しと言う点では、むしろシリーズ2と構造が似ているかもしれません。
後述の「Butcer」の存在もそれを思わせます。
しかし、ジェイムズの記憶の再認識が物語の終わりだったのに対し、トラビスのそれはあくまで途中経過。
もう少しトラビスの過程が、アレッサへの状況への理解、彼女を積極的に助けたいと思う繋りになればと良かったなあと思いました。
彼に取ってアレッサは、(本意は別として)物語終盤まで翻弄され、過去のトラウマをえぐる迷惑な存在でしかないのが残念なところです。
ですので、サイレントヒルシリーズとしては違和感無く、ゲームとしても面白いが「1の過去が全て解るオリジン(起源 origin )」と期待しすぎると肩すかしを食っ他印象になるでしょうね。
以下駄文
キャラクターButcher(屠殺業者、肉屋、虐殺者)への考察。
肉切り包丁を持ち、イメージ画像でも大きく扱われ「2」の三角様ことレッドピラミッドシングと似た「Butcher」
レッド~は2の主人公ジェイムスの暴力性、罪の意識、自分を罰するものの現れです。
Butcherも同じくトラビスの過去の虐待の反動からの暴力性(女性と長続きしないというのもこれが原因か?)罪の意識等が、サイレントヒルの力で具現化したものではないかと思います。
事実トラビスはレッド~の描かれた絵を見て、心になにか引かれる物を感じると言う描写がありましたし。
しかし、成り立ち方は同じでしたが、Butcherがレッド~にくらべ、主人公への関わる頻度が少なく、いがいとあっさり主人公に敗退したのは、トラビスはジェイムスと違い、まだ殺人を犯さず、自分を見つめ直す事で克服出来るという示唆ではないかと思いました。
これがもし、両親を殺害したのがトラビスであれば、間違いなくレッド~が目の前に現れていたでしょうね。
残念ながらそこが若干彼のキャラクターの押しが弱いという印象にもなっていました。
トラビスの能力 鏡によって表と裏世界を自由に移動。
歴代主人公が任意で行えない特殊な能力ですが、これは物語序盤でのアレッサの接触によって目覚めます。
裏世界を現実に侵蝕する事ができる彼女の力が分け与えられたのは間違いないですが、それだけではなく、トラビス母の存在が大きく関連していたと思います。
彼女の収容された療養所の報告書にはこうあります。
「彼女は鏡の世界への妄想は激しくなり、異世界へと旅立っている」と。
彼女が本当に行き来できていたのかは不明ですが、鏡を通じて裏世界を認識するのは母親譲りの能力なのでしょう。
長い事書きましたが、初PSPゲームということで楽しませて頂きました。
なによりこのクオリィティが携帯ゲームでできるのは素直に感動です。
惜しい所もままありましたが、ハードを買わせる魅力のあるタイトルということで、今後もサイレントヒルシリーズは凄く楽しみにしています。
○先日サイレントヒル ゼロをクリア。
昨年末にPSPとセットで買い、かれこれトータル10時間でようやくクリアしましたので、感想を書いてみました。
以下本編ネタバレ(シリーズ全般の含む)でも構わない人のみ「続きを読む」からどうぞ
外国(ヨーロッパ)スタッフでの開発
当初試作ムービーがバイオ4似だったりで心配だったのですが、
実際発売前になってからのデモや紹介ではすっかり今までのスタイルに戻っていました。
内容も霧深い街と陰惨な裏世界を探索する主人公といい全く変わっていません。
主人公トラビス
大柄で無精髭のいかついトラック運転手。
外見は今までのシリーズとは違う粗野な力任せの印象を与えますが、子供を助けるため燃える家に飛び込む正義感、女性との関係が上手く行かない不器用さ。
そしてゲーム進めると判明するのが、過去のある事件をトラウマに持つという点はやはりSHシリ-ズの主人公らしいですね。
操作方法
攻撃いつもの鉄パイプ等メインですが、今回武器の耐久力が付き壊れます。けっこうすぐ壊れるものがあり、その点は持ち替えが面倒。
さらに投げられる武器、といった新要素はあるものの最終的にはやはり銃がメインになっていきました。
不満点は走りで息切れが頻発し、足の速い敵に追いつかれてしまう事が多々有りました。今までのシリーズに比べ、かなり難しさを感じた所です。
表と裏世界
過去シリーズではゲームの進行に応じて行き来が行われたいた二つの世界。
今作ではそれをより積極的にゲーム中の仕掛けにとりいれていましたね。
トラビスの能力として「鏡」を媒介に任意で移動できることで、セーブのタイミング、攻略ルート作成も考えられるようになり、よりマップ構造の面白さが合ったと思います。
音楽
今回もシリーズでおなじみの山岡晃氏が担当。
またプロデューサーも務めます。
どんな絵が付いても彼の音楽が有るだけでサイレントヒルワールドになってしまいますね(笑)
ストーリー
トラックを運転したトラビスが、たまたま立ち寄ったサイレントヒル。
街の入り口で遭遇した火事から、瀕死の少女アレッサ(シリーズ1のキーパーソン)を助けた所から始まります。
しかし助けたアレッサは行方不明。行方を探すうち病院でDrカウフマン、看護婦リサに出会います。
そして異形のモンスターと遭遇。
街の異変に巻き込まれたトラビスは、アレッサの存在と自分の過去を示唆する情報導かれて街を彷徨います。
療養所で浮かび上がる母親との確執。
幼い頃母親は精神を病み、自分を虐待。サイレントヒルの病院へと収容されていた事を思い出します。
そこへ再び向った彼は怪物と化した母(おそらく過去の記憶とSHの街が生み出したモンスター)と戦う事になります。
その後劇場ではこの異変がだれかの能力によって引き起こされた事が示唆。
モーテルでは父の姿をしたモンスター取った買う事で、父親の死の真相が明らかになります。
母を見舞いに来た父親とトラビス。
しかしそこでもトラビスは母親に殺されそうになり、父親は回復の見込みの無い妻に絶望、モーテルの部屋で自殺していました。
そして最後。サイレントヒルが裏世界化する中、アレッサの母ダリア率いる「教団」の祭儀場へ誘い込まれるトラビス。
ダリアはアレッサに異界の「神」を降ろし、誕生させようとしていました。冒頭の火事はその儀式でしたが、トラビスが彼女を救い出した事で中断していたと思われます。
再開した儀式に彼は今まで彷徨った裏世界で集めたアイテムを使います。
結果アレッサ体内の「力」は二分され、儀式は中断されました。
全てが終わり街を後にするトラビス、彼のトラックのバックミラーにはアレッサとその腕に抱かれた赤ん坊の姿が。
→そしてシリーズ1へと続く
結局トラビスは過去の記憶を探したい欲求を利用?され、ダリアの邪魔をする役目を担わされたようです。
これはシリーズ第一作での主人公ハリーがダリアに仕向けられ、アレッサの力を封じる手助けをしてしまった件と、ちょうど逆の構図と考えると面白いですが。
まとめ サイレントヒルゼロはオリジンになったか?
1との関連
上記の通り1との関連は舞台の街と、物語では最初と最後くらい。
途中はトラビス自身の過去探し。
アレッサ、ダリア以外にも1の登場人物看護婦リサ、Drカウフマンも出演するのですが、こちらもさわり程度。
まあ二人のオチは1で決着がつくので仕方の無い所かもしれません。
2との関連
自分の心の奥底に封じられた記憶探しと言う点では、むしろシリーズ2と構造が似ているかもしれません。
後述の「Butcer」の存在もそれを思わせます。
しかし、ジェイムズの記憶の再認識が物語の終わりだったのに対し、トラビスのそれはあくまで途中経過。
もう少しトラビスの過程が、アレッサへの状況への理解、彼女を積極的に助けたいと思う繋りになればと良かったなあと思いました。
彼に取ってアレッサは、(本意は別として)物語終盤まで翻弄され、過去のトラウマをえぐる迷惑な存在でしかないのが残念なところです。
ですので、サイレントヒルシリーズとしては違和感無く、ゲームとしても面白いが「1の過去が全て解るオリジン(起源 origin )」と期待しすぎると肩すかしを食っ他印象になるでしょうね。
以下駄文
キャラクターButcher(屠殺業者、肉屋、虐殺者)への考察。
肉切り包丁を持ち、イメージ画像でも大きく扱われ「2」の三角様ことレッドピラミッドシングと似た「Butcher」
レッド~は2の主人公ジェイムスの暴力性、罪の意識、自分を罰するものの現れです。
Butcherも同じくトラビスの過去の虐待の反動からの暴力性(女性と長続きしないというのもこれが原因か?)罪の意識等が、サイレントヒルの力で具現化したものではないかと思います。
事実トラビスはレッド~の描かれた絵を見て、心になにか引かれる物を感じると言う描写がありましたし。
しかし、成り立ち方は同じでしたが、Butcherがレッド~にくらべ、主人公への関わる頻度が少なく、いがいとあっさり主人公に敗退したのは、トラビスはジェイムスと違い、まだ殺人を犯さず、自分を見つめ直す事で克服出来るという示唆ではないかと思いました。
これがもし、両親を殺害したのがトラビスであれば、間違いなくレッド~が目の前に現れていたでしょうね。
残念ながらそこが若干彼のキャラクターの押しが弱いという印象にもなっていました。
トラビスの能力 鏡によって表と裏世界を自由に移動。
歴代主人公が任意で行えない特殊な能力ですが、これは物語序盤でのアレッサの接触によって目覚めます。
裏世界を現実に侵蝕する事ができる彼女の力が分け与えられたのは間違いないですが、それだけではなく、トラビス母の存在が大きく関連していたと思います。
彼女の収容された療養所の報告書にはこうあります。
「彼女は鏡の世界への妄想は激しくなり、異世界へと旅立っている」と。
彼女が本当に行き来できていたのかは不明ですが、鏡を通じて裏世界を認識するのは母親譲りの能力なのでしょう。
長い事書きましたが、初PSPゲームということで楽しませて頂きました。
なによりこのクオリィティが携帯ゲームでできるのは素直に感動です。
惜しい所もままありましたが、ハードを買わせる魅力のあるタイトルということで、今後もサイレントヒルシリーズは凄く楽しみにしています。