お昼にはヴェズレーに着くように行くのだが、フランス人はのんびりゆっくりだ。
朝食をゆっくりと済ませた後出かけたが、途中知り合いの人の家の前を通りかかり、ちょっと寄ってひとしきり挨拶をしていた。ここも大きな廣い庭があり、機械で芝生刈りをしていた。セントバーナードのような大きな犬もいた。
アニエスにしてみれば、久しぶりの幼馴染みとの再会を楽しんでいるというところか。
お昼ごろヴェズレーに到着。
ユースホステルのような場所を借り切ってのランチは、立食スタイルだった。
ヴァンサンママ(ヴァンサンのお母さんのニックネーム)たちが用意していた食事やデザートは、彼らの友人や親戚一同たちと手分けして並べられた。
簡単な自己紹介から始まった出席者との会話だったが、少し気後れしてしまい、ヴァンサンの家族やアンリ・アニエス夫妻や、数人の人としかここでは交流は出来なかった。
昼食の片付けもまるでキャンプやバーベキューの時と同じような感じで、誰ともなくお皿を洗ったり、拭いたりして、あっという間に片づけも終わった。
そしてそのあとはそれぞれの車でヴェズレー修道院の観光へと向かった。あいにく小雨が降ってきた。
ヴェズレーも6年ぶりくらいか。
貝殻の印は、巡礼の道しるべ。↓
フランス人でも初めてという人が多い中、私は二回目と言うと、たいそう驚く人たちもいた。たってのお願いで、2012年にエスカレーターに連れてきてもらったのだった。そのときエスカレーターは「なんでそんなところに行きたいのか」と言ったのを覚えている。
でもここは世界遺産なので、日本人観光客もよく来るよと、蜂蜜を売っていた人も話していた。
街歩きもそれぞれ自由にしていたが、ヴァンサンパパ(ヴァンサンのお父さんのニックネーム)がヴァンサンの奥さんのハンをとても気づかい、大事にしていることがよく理解できた。少し雨が降り寒くなると「寒くないか、大丈夫か」とか、優しい言葉を何度もかけていた。
ヴァンサンは、実は日本人女性と結婚したいと思っていたのだ。彼が日本に何遍もやってきたのは、その目的の一つに花嫁捜しがあったことは間違いない。しかしその願いはかなわず、その後ハンと巡り合いこのような縁を持ったのだが、ヴァンサンの両親は、ヴァンサンの姉にあたる娘さんを亡くしていることもあり、アニエスも「(ヴァンサンの両親は)もう娘ができたように大喜びなのよ」と言っていた。
そしてヴァンサンママの実家の近くのホテルへ向かい、荷物を下ろし一休みした後は、ヴァンサンママの実家での夕食パーティーが待っていた。