リヨンでの2日目は、メーデーで、マニュエルも子供たちも休みだ。
朝から散歩に出かけたがメーデーなので、人が集まっていた。と言っても行進などは見なかった。それほど大勢の人が密集している状況ではない。公園みたいなところに大勢の人がいるが、何となくのんびりとしていて、誰かが演壇上で演説するといったことはない。
ただ少し離れたところに、警察官が多数集まっていて、集会の状況を監視しているのを見た。これも日本と違う感じで、ちょっと緊張感があった。そこはやはり革命の国である。
今回は2007年に行かなかったところの、まず一つ目はクロワルースの丘の上、そして、トラブールという抜け道を探検?したいと思っていた。
時系列では逆になってしまったが、2019年のクリスマスの滞在でも紹介したように、ここリヨンの「だまし絵」に、圧倒された。壁面一面におよそ7階建ての建物のベランダ側が書かれていて、そこに書かれている人も実在のポールボキューズとか、サンテグジュペリなどの有名人を特定できる。
あいにくの雨で、肌寒く、少し散策しては、家に戻って暖を取ると言った感じになった。
お昼は、フランス人のレストラン、「ベラミ」(モーパッサンの小説のタイトルにもあるように、直訳は美しい友人、でもいろいろな意味があるようだ)
こういうフランス人による小さなビストロが私の好みで、大変満足だった。もちろんお店の人もフレンドリーで感じがよかったことは言うまでもない。
双子の子供たちは、元気があり余っていて、動き回っているが、かなり自由な感じで階段の
手すりを滑ったり、手すりに腰掛けたり、ひやひやするような場面もあったが、こういう時
フランス人の特に父親は、目を配り危険をもちろん回避するすべも承知しているのだろう。でも、ドキッとさせられる。
小学校は能力別クラスに分かれていて、双子でも2人のクラスは違い、男の子のアントワーヌは優秀なクラスにいるそうだ。女の子のステラは少し勉強は苦手なようだが、体を動かしたり音楽が好きらしい。
二人ともテニスを習っていて、アントワーヌは日本が好きなので、日本語の勉強もしているそうだ。ステラはロックダウン中、同じマンションの男の子とバルコン越しにチェロの演奏をしているビデオがおじいちゃんから送られていたが、お母さんのマリーアンジュは熱心に注意をしていて、この時はいつものステラとは違って、大変緊張の面持ちだった。
フランスの子供たちは、いつものびのびばかりではなく、このように厳しい時は厳しく育てられているので、集中力も培われることがうかがわれた。
クロワルースの丘から、旧市街(ここは2回目だが、好きなところ)へ向かう。
旧市街↓
やはり古い町並みは、フランスらしさを感じて歩いているだけで、幸せな気分だった。
トラブールという抜け道は大きな通りから隣の通りまで細い通り抜けられる道がある。なぜこのような道が出来たのかは、昔、絹織物のデザインを盗まれないように運ぶためとか諸説あるらしいが、第二次世界大戦の時にナチスドイツに対するレジスタンスの活動には非常に役だったと聞いている。
公開されているのは400くらいあるうちの約1割とのことで、その1本を通り抜けてみた。京都の街によくある細いとおり抜け道よりまだもっと狭い細い道だった。こういうところを通ってみるのも楽しい。
今夜はマリーアンジュが腕を振るって作ってくれた料理だ。
簡単だというが、レストランの料理もいいが、家庭料理はさらにおいしく、お腹いっぱいでもつい頑張って食べてしまうのだった。