昼食後、マニュエルは仕事に戻り、マリーアンジュがブリジットさんとの待ち合わせ場所まで同行してくれた。
リヨンでの予定を組むとき、マリーアンジュとブリジットさんに連絡したところ、ブリジットさんが「じゃあ私からあなたの友人のマリーアンジュに連絡をしてみるわ」ということになって、リヨンでの予定を調整してくれたのだ。
これは、2019年のクリスマスの時も同様だった。
しかし、日本人夫がいるブリジットさんはもちろん半分日本人のような人なので、よく私のことを考えていろいろ申し出てくれるのだが、マリーアンジュは親日家と言ってもフランス人である。
フランス人同士は、なぜか私の友人だからと言って、そうやって連絡を取り合っても仲良くなることはない。
そのくせフランス人は、自分の友人の日本人をやたら私に紹介したがる。このことは、解るようで解りにくい。
クリスマスの時など、マリーアンジュの両親が「ブリジットさんてどんな人?」と聞いた時、わたしがいたにもかかわらず「連絡を取っただけ、それだけよ。」と答えていた。
「えー、それはないでしょ」と私は思った。
二回も連絡を取ったし、もちろん待ち合わせ場所などで顔も合わせているし、私がどちらの友人にもざっとどんな知り合いか説明しているのにと思う。
待ち合わせ場所などで会った時には、社交辞令なのか?どちらも満面の笑みで、挨拶の言葉を交わし、時には日本旅行について話をする人もいるが、「それだけ、その時だけ」ということになってしまう。
まあ、そんなところが、フランス人はクールと言われるところなのかもしれない。
でも私と一旦友達になると、ほんとに誰もがとても親切で優しく、それぞれ魅力的だ。
ということで、奈良で知り合ったブリジットさんと初めてフランスで会ったのだった。
リヨンは彼女が生まれ育ったところで、町案内はいろいろ考えてくれていた。
まずは、旧施療院が、美術館やレストランなどの商業施設に生まれ変わっているところだった。
17世紀の建物だそうだ。
地下鉄にも乗り、有名な広場二か所に行った。まずベルクール広場、これは2007年にも来たところだが、その時は見つけられなかった「星の王子様」の銅像がどこにあるか、教えてもらいありがたかった。
そして、ポールボキューズの銅像にも挨拶!?した。
最後はテロー広場。ここは初めてのところだった。フランスの華やかさが感じられる広場だ。
そして、また地下鉄に乗って、郊外のブリジットさん宅へ向かう。