群馬大学 慢性看護学研究室ブログ

患者様や未病の方が、自分らしく生活できるよう研究・探求しています。糖尿病と慢性腎臓病透析予防外来も開設しています。

ゆっくりEASE

2015-05-18 23:42:00 | EASEプログラム®
 EASEプログラムは、行動目標をたてて行動変容を支援する方法ですが、必ずしも全員がすぐに目標が立てられるとは限りません。そのような方に、「ゆっくりEASE(仮)」というような方法を開発したいと思っています。それによさそうな、方法として、聞き書きが良いのではないかと思っています。聞き書きについての情報を書きURLで見つけました!!お話を伺い、最後は冊子にしています。

https://motion-gallery.net/projects/kikigaki
http://www.foxfire-japan.com/index.html

 金沢大学では、患者さんを対象に行っているようです。自己管理指導に抵抗のある患者さんは、医療者に対して信頼感が乏しく、医療者が自己管理について話すことすら拒否感を抱く人がいらっしゃいます。
 そのような患者様に対して、「指導します」という姿勢では、どのような方法を使っても患者さんのストレスがたまるばかりです。それよりも、まずは医療者が患者様に信頼してもらえるようにすることが先決だと思います。「まずはあなたのことを教えてください。」というようにお願いして(「無知の知」ですね)、ご自分の人生を語ってもらうというのはどうでしょうか?自己管理に関してでなくても、「透析導入時の気持ち」とか、「透析と共に生きる今の気持ち」などを聞かせてもらっても良いのでは無いでしょうか?私たち医療者は、患者さんの思いは、知っているようで知りません。受け持ち看護師に担当患者様の生きがいについて聞いても、「そう言われてみると、この患者さんにとって何が生きがいかわからない・・・」と答える人がたくさんいます。

 EASEで生きがいについて聞くstepがありますが、そのstepで「初めて患者さんの生きがいについて知った!」という医療者がたくさんいます。患者さんの人生について語ってもらうことで、患者様の新たな横顔を見つけることが出来ると思います!

 ゆっくりEASEの目的は、以下のようになるかと思います。

 1.対象患者様の生き方、価値観、透析感などを語っていただき、患者様の思いを当該施設の医療者が共有する。(今まで、接していた患者さんと改めて向き合うと、普段は見えない違った側面が見えてくるはず!)

 2.患者さん自身に、自分のことを語ることで、自分の考えや思いを再認識していただく。(自分のことを知ると、すっきりします!)

 3.患者さんの了承が得られれば、冊子を皆さんに配布して、透析患者さんの思いを知ってもらう。(患者様自身が闘病記を書いていることもありますが、こちらから作成して差し上げることに意義があると思います!プレゼントはうれしいものです。)

 今までお会いした患者様に中にも、今日までの人生を教えて欲しいな~と思った人はたくさんいらっしゃいます。一度、聞き書きをさせていただければと思います。
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