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帰国しました。日本で元気に職場復帰しています。

お金の貸し借り

2006年11月10日 | ミクロネシアのおじいちゃん
昨日お祖父さんに家族がサカオをするのでお金を貸して欲しいと言われてお金をお貸ししました。最初お祖父さんは息子に「サカオは、明日にしなさい」と言っていましたが、お祖父さんも子ども達に世話になっているので、聞いてあげないといけないかな?と思われたのかも知れません。そして今日朝、お祖父さんは早速お金を返してくださいました。

お金の貸し借り。
これは、日本でもトラブルになることが多い問題です。
ポンペイの人は、日頃からあまりたくさんの現金を持っている方は少ないようです。

僕のお祖父さんもたまに「お金持っている?」と聞いてこられます。「持っていますよ」と答えると「20ドル貸してくれないかな?明日かえすから」と頼まれることがあります。

色々な考え方があると思いますが、僕は「わかりました」と言ってお金をお貸ししています。
それにお祖父さんは一度お貸しした時にすぐにその日か次の日に「これありがとう」と言ってお金を返してくださいました。
それ以後も借りたら遅くても2-3日中には返してくださいます。

その話を仲間にすると「それは辞めた方がいいよ」「お金は貸さない方がいいよ」という意見が多数を占めました。

こういう開発途上国では、お金の貸し借りはしないというのが一般的な日本人の考え方だと思います。

確かにお金を貸す理由は、息子さんが遊びに行く時とかサカオのお金が足りないというようなときもあります。本当に困っているときだけ貸せればいいのでしょうが、そこまで踏み込んで聞くことは出来ません。
でもお祖父さんが僕に「お金を貸してください」っていうのは、少し勇気のいることではないかな?と思っています。
僕が思っている急を要するお金と現地の方が思っている急を要するお金は違って当たり前かも知れません。

私は、ホストファミリーは家族なんだから(本当の家族ではないですが)、日本でもし親や兄弟が「ごめん、今お金ないんだけど、遊びに行くからお金かして」と言われたら間違いなく貸すのに、現地の人には貸さないって言うのは、ちょっと違うかな?と思っています。

現地の人へのお金の貸し借りの話を仲間としている時に、私の仲間の1人が出かけることになってお金が足りなくて仲間が「足りないから貸して」と何気なく言うことがありました。
その瞬間仲間は「あっ、そうだね私たちはすぐにお金貸し借りしていますね」と気づいてくれました。
そうだからといって、日本人には貸すから現地の人にも同じように貸すかどうかは、もちろん個人の判断です。

ただ、貸して欲しい人の気持ちも考えて、自分の中で判断できればそれでいいのではないかと思います。


お金の問題はシビアだし、あとあと残るし、貸した方は覚えている、借りた方は忘れるという鉄則?があるので、非常に難しいです。

僕の中でもルールを作っています。
①一度お金を貸したら、そのお金がかえってくるまで次のお金は貸さない。
(そんなに頻繁に貸し借りをしているわけではありません。この1ヶ月に1回くらいです)
②一度にお貸しする金額を上限20ドルとする。
③お祖父さん以外の家族から頼まれたら、お祖父さんに聞いてみてお祖父さんが貸して欲しいと言ったら貸すと伝える。

お金のことでトラブルを起こすことは、とても嫌なことですし、できたら避けたい。
それには貸し借りをしないのが一番です。
貸し借りは、返してもらって当たり前、返してもらわなければ嫌な気持ちが残りますから。

でも、家族として、こうした方がいいとは分かっていても、そういう気持ちを超えてしまうことって、合っても良いのではと思います。

トラブルが起こらないようにすることが一番だと思いますが、そればかりをさけていては近づけない部分もあるように思います。

それはひとそれぞれ、お金だけではなく他のことでも言えると思います。

こうした方が良いという一般論を超えて、一緒に暮らす者として「こうしてあげたい」「きっと相手はこう思っている」と相手の気持ちと自分の気持ちを照らし合わせて、自分なりのつきあい方を作っていくことが良いことだと思います。
コメント
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