読書と映画とガーデニング

読書&映画&ガーデニング&落語&野球などなど、毎日アクティブに楽しく暮らしたいですね!

山本周五郎「赤ひげ診療譚」

2018年03月01日 | や・ら・わ行の作家
  新潮文庫1964年10月 発行2002年 8月 83刷改版2017年 9月 105刷解説・中田耕治373頁     TVドラマと映画(1964年)が良かったので読んでみました 幕府の御番医という栄達の道を歩むべく長崎遊学から戻った保本登は、小石川養生所の“赤ひげ”と呼ばれる医長、新出去定に呼び出され、医員見習い勤務を命ぜられます貧しく蒙昧な最下層の男女の中に埋もれる現実への幻滅から、 . . . 本文を読む
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吉田篤弘「ブランケット・ブルームの星型乗車券」

2017年12月29日 | や・ら・わ行の作家
  幻冬舎2017年 3月 第1刷発行159頁     ここではない、どこかの街ブランケット・シティの物語生れも育ちもブランケット・シティの青年、ブランケット・ブルーム君の連載コラム題しまして〈ブランケット・ブルームの星型乗車券〉   吉田さんによる絵も何とも優しくて良いのです毎晩、就寝前に少しずつ読んでしばし現実を離れて一日をリセット幸せな気持ちで眠りにつくのに最適な一冊でした 読 . . . 本文を読む
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吉村昭「ポーツマスの旗 外相・小村寿太郎」

2017年11月12日 | や・ら・わ行の作家
  新潮文庫1983年 5月 発行2013年 2月 27刷改版2017年 3月 30刷解説・粕谷一希435頁   日露戦争の背後にある政治と外交を扱ったものです旅順攻略、日本海海戦の勝利に沸く国民の期待を肩に日本全権大使としてポーツマス講和会議に臨んだ小村寿太郎近代日本の分水嶺・日露戦争に光をあて交渉妥結に生命を燃焼させた彼の姿を浮き彫りにします   ロシア . . . 本文を読む
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山本周五郎「五瓣の椿」

2017年11月03日 | や・ら・わ行の作家
  新潮文庫1964年 9月 発行2002年10月 58刷改版2016年10月 68刷解説・山田宗睦328頁     長く肺を患っていた薬種屋・むさし屋の主、喜兵衛が亡くなります病気の父を嫌い家を出て寮で暮らす母に対し、あまりにも酷いではないかと詰め寄るひとり娘のおしの彼女は、最愛の父が死んだ夜、自分が父の実子ではなく不義の子だと母の口から聞かされ、ある決心を . . . 本文を読む
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吉田篤弘「フィンガーボウルの話のつづき」

2017年10月23日 | や・ら・わ行の作家
  新潮文庫2007年 8月 発行257頁     「世界の果てにある食堂」を舞台にした物語を書きあぐねる吉田君は奇妙な連作小説を予告して消息不明となった謎の作家=ジュールズ・バーンを知る「物語」の入り口を探し求める吉田君がいつしか迷い込んでいたのは、バーンが企んだ連作の世界なのか…吉田君が主人公でその辺りを描いたものかと思いきや、然に非ず16の . . . 本文を読む
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山本周五郎「四日のあやめ」

2017年09月14日 | や・ら・わ行の作家
  新潮文庫1978年 8月 発行2003年11月 39刷改版2013年 6月 44刷解説・木村久邇典473頁     1945年2月から1961年10月の17年間にわたる年月の間に執筆された色々なジャンルの9作品を集めた短篇集   名利を求めず一道を探求する人間群像、武家ものと岡場所ものを連結させたもの、奇妙な人間連帯もの、夫婦の真実の情愛を主 . . . 本文を読む
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吉田修一「横道世之介」

2017年09月13日 | や・ら・わ行の作家
      文春文庫2012年 11月 第1刷467頁   吉田さん初読重いサスペンスやミステリーを描く方という印象が強くこれまで近寄らなかったのですが高良健吾さん&吉高由里子さんの映画が良かったので読んでみました   大学進学のため長崎から上京した横道世之介18歳愛すべきキャラの持ち主・世之介の大学生活とお嬢様との恋愛を温かな視線で . . . 本文を読む
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山本周五郎「髪かざり」

2017年08月27日 | や・ら・わ行の作家
  新潮文庫1987年 9月 発行2009年10月 24刷改版2016年 3月 26刷解説・木村久邇典339頁      太平洋戦争中から終戦直後にかけて〈日本婦道記〉として書かれた初期の代表短篇集非常時にあって戦場の男たちを陰で支え続けてきた日本の妻や母たちの、夫も気づかないところに表われる美質を描きます  美質には違いないかもしれませ . . . 本文を読む
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山田太一「異人たちとの夏」

2017年08月26日 | や・ら・わ行の作家
  新潮文庫1991年11月 発行2013年 6月 19刷解説・田辺聖子216頁     妻子と別れ、孤独な日々を送るシナリオライターふと思い立って子供時代を過ごした街へ出かけた彼が出会ったのは12歳で死別した父母とそっくりな夫婦でしたごく自然に夫婦のアパートで過ごす団らんの時間おかしいとは思いつつ、若い夫婦が自分の両親であることを確信します一方、同じマンショ . . . 本文を読む
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吉川トリコ「ずっと名古屋」

2017年08月17日 | や・ら・わ行の作家
  ポプラ文庫2017年8月 第1刷発行315頁     名古屋在住の著者が、名古屋にある16の区を舞台に、悲喜こもごものドラマを紡ぐ“素顔の名古屋”が見えてくるショートストーリー集プラス東海・中部の都市が舞台の8編   ほのぼのありブラックあり悲哀あり希望あり   先日のトーク&サイン会の前に読んで、後でも . . . 本文を読む
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吉田篤弘「レインコートを着た犬」

2017年08月16日 | や・ら・わ行の作家
  中央公論新社2015年 4月 初版発行235頁     「つむじ風食堂の夜」「それからはスープのことばかり考えて暮らした」に続く月舟町シリーズ三部作の完結編   犬だって笑いたい小さな映画館〈月舟シネマ〉と、十字路に建つ〈つむじ風食堂〉を舞台に「笑う犬」を目指すジャンゴと、彼を取り巻く人々による雨と希望の物語   ジャンゴの飼い . . . 本文を読む
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山本周五郎「夜明けの辻」

2017年04月02日 | や・ら・わ行の作家
  新潮文庫1986年 9月 発行2011年 9月 23刷解説・木村久邇典310頁     1930年から47年に発表された11編を収録武家社会を背景にした滑稽話、渡世人の話、とある藩の政争に係る話、などなど読ませる短篇集ですが何やら腑に落ちないところが多いと感じるのは戦前~戦後間もなくに発表されたものだからでしょうかウラを読もうとする自分が素直でないのでしょ . . . 本文を読む
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横溝正史「犬神家の一族」

2017年03月18日 | や・ら・わ行の作家
  角川文庫1972年 6月 初版発行1995年 9月 改版初版発行2015年 7月 改版28版発行414頁     横溝さん初読知らぬ人はいない、あの映画の原作映画でよく覚えているのは、湖面から突き出た2本の足、左清のマスク、松子の自殺、ヨキコトキク、復員兵、程度で細かい部分は忘却の彼方そういうわけで新鮮な気持ちで面白く読めました   終戦後ま . . . 本文を読む
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山本周五郎「季節のない街」

2017年01月15日 | や・ら・わ行の作家
  1970年 3月 発行2003年 4月 45刷改版2010年10月 52刷解説・開高健421頁     黒澤明監督「どですかでん」の原作です   風の吹き溜まりに塵芥が集まるようにできた貧民街で懸命に生きようとする庶民の人生そこではいつもぎりぎりの生活に追われているために、虚飾で人の眼をくらましたり自分を偽ったりする暇も金もなく、ありのままの . . . 本文を読む
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山本周五郎「与之助の花」

2016年12月30日 | や・ら・わ行の作家
  新潮文庫1992年 9月 発行2010年 4月 23刷改版2013年11月 24刷解説・木村久邇典382頁     昭和10年(1935年)から20年(1945年)の間に発表された短編を13編収録   「恋芙蓉」「孤島」「非常の剣」「磔又七」「武道宵節句」「一代恋娘」「奇縁無双」「春いくたび」「与之助の花」「万太郎船」「噴上げる花」「友のため . . . 本文を読む
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