読書と映画とガーデニング

読書&映画&ガーデニング&落語&野球などなど、毎日アクティブに楽しく暮らしたいですね!

宮藤官九郎「季節のない街 シナリオ」

2024年09月17日 | か行の作家
KADOKAWA2024年4月 初版発行233頁“ナニ”から12年―今なお、その街の仮設住宅で暮らしているのはワケありの住人ばかり田中新助こと半助(池松壮亮)はその街の実態を報告することでお金を得ていきます青年部のタツヤ(仲野太賀)、コンビニ店員のオカベ(渡辺大知)と知り合い、ギリギリの生活の中で逞しく生きるワケあり住人らを観察するうちに、半助はいつしか彼らに心を寄せるよう . . . 本文を読む
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加藤廣「安土城の幽霊 「信長の棺」異聞録」

2024年04月10日 | か行の作家
文藝春秋2011年1月 第1刷発行245頁信長の命により息子の信康を自刃させてしまった家康。日々鬱々として過ごす家康は、ある日名案を思いつき、臣下の服部半蔵を安土城に派遣する。果たしてその結果は?表題作「安土城の幽霊」ほか、一つの小さな茶壷にまつわる天下取りの因縁を描いた「つくもなす物語」など著者初めての中篇歴史小説集。秀吉の秘技、家康の妄執、天下人たちの意外な素顔を巧みに描く本能寺三部作外伝「藤 . . . 本文を読む
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黒川伊保子「キレる女 懲りない男-男と女の脳科学」

2024年01月15日 | か行の作家
ちくま新書2012年12月 第1刷発行201頁NHKラジオ第一「ふんわり」金曜パーソナリティの黒川さん朝の車通勤時間、わずか15分ほどしか聞けませんがわかるわかるなるほど気が楽になったなどなどとても役立つ話ばかりで毎週楽しみにしていますそこで、著書も読んでみようと思い図書館で借りてきました些細なひと言にキレる昔のことを蒸し返すとりとめなく関係ない話をする思い込みが激しい根拠なしに「絶対これがいい」 . . . 本文を読む
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門井慶喜「地中の星」

2023年11月15日 | か行の作家
新潮社2021年8月 発行376頁渋沢栄一を口説き、五島慶太と競い、東京に地下鉄を誕生させた男の熱き闘い資金も経験もゼロ夢だけを抱いてロンドンから帰国した早川徳次は、誰もが不可能だと嘲笑した地下鉄計画をスタートアップし、財界大物と技術者たちの協力を取り付けていくだが、そこに東急王国の五島慶太が立ちはだかるモダン都市の揺籃期を描く、昭和2年のプロジェクトX物語早川徳次だけでなく地下鉄工事に関わった現 . . . 本文を読む
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川上弘美「ぼくの死体をよろしくたのむ」

2023年10月14日 | か行の作家
小学館2017年3月 初版第1刷発行251頁恋愛小説からSFまで、ジャンル分け不能な奇妙で愛しい物語18篇を収録個性的な人、変わった人が多数登場しますけれど皆、自分は「普通」と思っています誰もが自分のことを分かっていると思っているけれど実は全く分かっていないのです人間って面白いですね一番好きなのは「二百十日」伯母の代わりにやってきたのは時の流れを変えることができるという男の子彼を訝しく思いつつ世話 . . . 本文を読む
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川上弘美「某」

2023年10月03日 | か行の作家
幻冬舎2019年9月 第1刷発行368頁ある日突然この世にあらわれた某(ぼう)人間そっくりの形をしており、男女どちらにでも年齢、人種構わず擬態できますお金も身分証もないため、生きていく術がなく途方にくれますが病院に入院し治療の一環として人間になりすまして生活することを決めます絵を描くのが好きな高校一年生の女子、性欲旺盛な男子高校生、生真面目な事務職員、と次々と姿を変えていき「人間」として生きること . . . 本文を読む
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木下昌輝「兵」

2023年08月15日 | か行の作家
講談社2018年 2月 第1刷発行380頁桶狭間、川中島、本能寺、賤ケ岳、関ヶ原、大阪の陣武田信玄、織田信長、真田昌幸、徳川家康―――戦国の六大合戦を渡り歩いた道鬼斎が辿り着いたまことの兵(つわもの)の条件とはアンソロジー、決戦!シリーズ、5編に「道鬼斎の旅」3編を加筆道鬼斎の3編が、一見バラバラの5編を見事に繋ぎ合わせて、連作短編集を1本の長編小説の体に仕上げています既読は「決戦!大阪城」の真田 . . . 本文を読む
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春日武彦「鬱屈精神科医、お祓いを試みる」

2023年07月24日 | か行の作家
太田出版2017年7月 第1刷発行254頁自分は親から呪いをかけられているもやはお祓いをするしかない還暦を超えてさらに危機を迎えた精神科医は、親が遺した実家マンションのリノベーションにとりかかりますエッセイのような「私小説」ですテーマは母親からの呪縛と母親への愛精神科医が患者を前にした本音には少々驚きましたお医者様も人間ですから、確かに、ですけどね鬱屈精神科医・春日武彦氏の人生の一部を垣間見た、そ . . . 本文を読む
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木下昌輝「天下一の軽口男」

2023年07月12日 | か行の作家
幻冬舎2016年4月 第1刷発行400頁上方落語の始祖・米沢彦八の一代記何故人を笑わすのか人は何故笑うのか笑いを商売に変えるため彦八は血を吐く思いで立ち向かい、栄光と挫折を味わった彼の芸は文化となり、笑いは大衆のものとなりました大阪では普段からボケとツッコミが必須とはよく聞きますが、彦八の周囲がまさにそんな感じ初恋の女子も兄も甥っ子も特別に笑わそうとしているのでもないのに日常会話に笑いが絶えません . . . 本文を読む
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門井慶喜「新選組の料理人」

2023年05月10日 | か行の作家
光文社2018年5月 初版1刷発行331頁主人公は菅沼鉢四郎、32歳備後国福山藩の出身端役を務める父・菅沼小太郎の四男として生まれ、同じ端役の瀬戸家に婿養子入りします婿入りして2年、出張で滞在した先の庄屋の娘・おこう(わずか15歳!)と恋仲となり京へ出奔京へ来たものの、手先は不器用、剣の腕もない鉢四郎が生活の糧を得る口は皆無字はうまかったので「いろは指南」の看板は出したものの全く当たらず、生活を支 . . . 本文を読む
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熊谷達也「希望の海 仙河海叙景」

2023年04月28日 | か行の作家
集英社2016年3月 第1刷発行307頁東日本大震災により失われた日常と、得るべき希望気仙沼市をモデルとした架空の港町「仙河海市」に生きる人々の姿を通して描かれる3・11からの再生の物語、全9編各編ごとに主人公が存在し、彼、彼女らはゆるくリンクしています冒頭から7編は震災前後ろの2編は震災後最後の1編では、これまでの登場人物が仮設住宅のご近所さんとして全員集合です翌日にあれほどの大災害が発生すると . . . 本文を読む
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北重人「火の闇 飴売り三左事件帖」

2023年03月23日 | か行の作家
徳間書店2009年12月 第1刷282頁連作短編集ですかつて土屋三左衛門という名の武士だった飴売りの三左顔はいかついが笑顔は天下一品腕が立ち、肝も据わっており江戸を舞台に喧嘩の仲裁から殺人事件の下手人探しまで解決していきます三左の活躍を描く「観音のお辰」「唐辛子売り宗次」「鳥笛の了五」「佛のお円」そして、最後の表題作「火の闇」で土屋三左衛門が武士を止めて飴売りになり、友の想い人であった小紋と暮らす . . . 本文を読む
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門井慶喜「江戸一新」

2023年03月18日 | か行の作家
中央公論新社2022年12月 初版発行383頁第四代将軍・徳川家綱の時代明暦3年(1657年)1月に江戸を襲った、後に「明暦の大火」と呼ばれる大火災が発生します死者、行方不明者とも世界的にも有数な惨事に立ち上がった老中・松平伊豆守信綱は、町奴・花川戸の長兵衛を斥候として使いながら江戸一新に乗り出します『家康が建てた江戸が燃え尽きた後、現在の東京へ繋がる大都市・大江戸への建て替えが始まった』の文言に . . . 本文を読む
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久世光彦「有栖川の朝」

2023年02月18日 | か行の作家
文藝春秋2005年6月 第1刷発行173頁人生は“配役”の問題だ殿様面の大部屋俳優、安間安間と、美人だけれど馬鹿で酒乱の華ちゃん2人を拾った老女“川獺のお月さん”は彼らに貴族の衣装を着せ、ニセ華族さまの結婚披露宴でひと儲けをたくらみます2003年に起きた有栖川宮事件を題材に、可笑しくて切ない人間模様を描きます久世さん、最後の小説とのことお月さんたちは . . . 本文を読む
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門井慶喜「東京、はじまる」

2023年02月11日 | か行の作家
文藝春秋2020年2月 第1刷発行423頁江戸が東京に変わる時代佐賀の下級武士から身を立てるべく学問に励み、洋行して列強諸国と日本の差に焦り、恩師ジョサイア・コンドルを蹴落としてでも日本人建築家による首都作りを目指した男・辰野金吾の一代記です金吾が設計した日本銀行本店が完成し、次は東京駅の設計を目指す金吾が同郷で同じように建築の道に進んだ曾禰に語る言葉「私たちの世代の人生というのは、ひょっとしたら . . . 本文を読む
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