読書と映画とガーデニング

読書&映画&ガーデニング&落語&野球などなど、毎日アクティブに楽しく暮らしたいですね!

奥田英朗「リバー」

2025年02月12日 | あ行の作家
集英社2022年9月 第1刷発行648頁群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で相次いで若い女性の全裸死体が発見されます10年前の未解決殺人事件と酷似した手口は同一犯か、模倣犯かかつて容疑をかけられた男・池田取り調べを担当した元刑事・滝本娘を殺され執念深く犯人捜しを続ける父親・松岡若手新聞記者や一風変わった犯罪心理学者、新たに浮上する容疑者たち・刈谷と平塚人間の業と情を抉る群像劇x緊迫 . . . 本文を読む
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あさのあつこ「かんかん橋の向こう側」

2025年02月07日 | あ行の作家
角川書店2016年2月 初版発行462頁2013年刊行「かんかん橋を渡ったら」の続編山間の小さな温泉町、津雲で父亡き後、常連客に支えられながら食堂『ののや』の暖簾を守り続ける高校生の真子と継母の奈央客の笑い声が溢れる店に、ある晩、新顔の青年が現れます東山と名乗るその青年は、ネットで評判の小説を読み、舞台となっている『ののや』と登場人物のモデルを見にやって来たと言います一体誰が書いているのか?!皆の . . . 本文を読む
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青山文平「跳ぶ男」

2025年01月15日 | あ行の作家
文春文庫2022年1月 第1刷解説・川出正樹 少年は舞う―自らの存在意義と国の命運を賭けて台地の上にあるため田畑を広げることが出来ず墓さえも作れない藤戸藩で、道具役(能役者)の長男として生まれた屋島剛幼くして母を亡くし、後添えに入った女性に男子が生まれたことから嫡子としての居場所も失います心の支えは幼い頃からの友であり能の師でもある3歳年上の岩船保保は俊傑と評され、藤戸藩をちゃんと墓参りができる国 . . . 本文を読む
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青木祐子「これは経費で落ちません!(5) ~落としてください森若さん~」

2025年01月08日 | あ行の作家
集英社オレンジ文庫2019年2月 第1刷発行246頁「これは経費で落ちません!~経理部の森若さん~」シリーズ第5巻シリーズ4巻までの脇のキャラクターたちのスピンオフ短編集第一話 佐々木真夕 広報課から経理部に配属されたばかりの真夕ちゃんの苦悩と奮闘 1巻第一話より半年前の出来事第二話 山崎柊一 営業部販売課のエース、天才営業マンの真実 飄々と世間を渡り歩いているようで、そうでもない? いや、やっぱ . . . 本文を読む
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あさのあつこ「かんかん橋を渡ったら」

2025年01月04日 | あ行の作家
角川書店2013年3月 初版発行568頁四方を中国山地に囲まれた寂れた温泉町・津雲町にかかる小さな石橋、通称『かんかん橋』正式な名前があるのですが、渡る時に履物が当たって『かんかん』という音が鳴ることから、いつの頃からか『かんかん橋』と呼ばれるようになっています食堂・ののやの一人娘、小学4年生の真子は毎日その橋を渡って学校に通っています真子の小学校入学式の翌日、真子と父を残して家を出て行った母かつ . . . 本文を読む
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朝井まかて「銀の猫」

2024年12月30日 | あ行の作家
文春文庫2020年3月 第3刷解説・秋山香乃349頁嫁ぎ先を離縁され「介抱人」として稼ぐお咲百人百様のしたたかな年寄りたちに日々、人生の多くを教えられています一方、妾奉公を繰り返し、身勝手に生きてきた自分の母親を許すことができませんそんな時「誰もが楽になれる介抱指南書」作りに協力を求められます8編からなる連作短編集それぞれに一癖も二癖もある老人たちが介護される側として登場します倅夫婦の心が見えなく . . . 本文を読む
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青木祐子「これは経費で落ちません!(4)~経理部の森若さん~」

2024年12月15日 | あ行の作家
集英社オレンジ文庫2018年6月 第1刷発行2019年7月 第4刷発行242頁「これは経費で落ちません!~経理部の森若さん~」シリーズ第4巻経理部の新入社員・麻吹美華は、なんでも率直にものを言いますオブラートに包むということがありませんおかげで波風立てずに会社員生活を送りたい沙名子は気苦労が絶えません私生活では太陽と付き合い始めたものの、初めての恋愛にペースを乱され戸惑い気味そんなときも面倒事は遠 . . . 本文を読む
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伊坂幸太郎「777 トリプルセブン」

2024年12月12日 | あ行の作家
角川書店2023年9月 初版発行291頁「グラスホッパー」「マリアビートル」「AX アックス」に続く殺し屋シリーズ第4弾「グラスホッパー」は読んでいるのですが過去記事が見当たりませんでしたgooブログを始めるより以前に読んだのかもしれません又は、内容がキツかったので記事にしなかったのかも…やることなすことツキに見放されている殺し屋・七尾通称「天道虫」と呼ばれる彼が請け負ったのは、超高 . . . 本文を読む
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奥田英朗「コメンテーター」

2024年11月12日 | あ行の作家
文藝春秋2023年5月 第1刷発行271頁前作「町長選挙」から17年トンデモ精神科医、伊良部一郎復活!予約したのが何時だったか忘れるほど待ちました「コメンテーター」視聴率命のテレビ業界コロナ禍の下、ワイドショーにコメンテーターとしてオンライン出演することになった伊良部先生と看護師のマユミちゃん局の心配をよそに視聴率はうなぎ上りに…「ラジオ体操第2」怒りを溜め込むことが原因で過呼吸にな . . . 本文を読む
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青山美智子「猫のお告げは樹の下で」

2024年11月09日 | あ行の作家
宝島社2018年9月 第1刷発行327頁失恋のショックから立ち直れない美容師の女性娘と仲良くなりたい父親やりたいこと、なりたいものが分らない大学生義娘と孫と暮らす老人転校先の学校に馴染めない小学生漫画家になる夢を諦めきれない専業主婦上京して早や30年が過ぎた占い師主人公たちは、ふと立ち寄った神社でお尻に星のマークがついた猫「ミクジ」からタラヨウの葉っぱをもらいます宮司さんから「そのお告げを大事にし . . . 本文を読む
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朝井まかて「恋歌」

2024年11月01日 | あ行の作家
講談社文庫2015年10月 第1刷発行解説・大矢博子367頁明治の歌塾「萩の舎」で樋口一葉の姉弟子に当たる三宅花圃が目にした手記には師である中島歌子の心の声が刻まれていました人気歌塾の主宰者として一世を風靡し、多くの浮名を流した歌子は何を思い、胸に秘めていたのでしょう幕末の江戸で裕福な商家の娘として育った歌子(登世)は一途な恋を成就させ水戸の天狗党の志士に嫁ぎますしかし、尊王攘夷の急先鋒だった天狗 . . . 本文を読む
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小川糸「針と糸」

2024年10月27日 | あ行の作家
毎日文庫2022年2月 第1刷2022年4月 第4刷243頁ひと針、ひと針、他愛のない日々が紡ぎ出す希望の物語ベルリン、ラトビア、モンゴル、鎌倉etc見知らぬ土地で変化する幸せの尺度母親との確執を乗り越え辿り着いた書くことの原点「日曜日の静けさ」「母のこと」「お金をかけず幸せになる」「わが家の味」小川さんのエッセイは初読三浦しをんさんや宮部みゆきさんみたく思わず声をあげて笑ってしまうような楽しいも . . . 本文を読む
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青山文平「本売る日々」

2024年10月25日 | あ行の作家
文藝春秋2023年3月 第1刷発行237頁江戸時代後期、文政年間書肆「松月堂」を営む平助は、本(学術書)を売るだけでなく、いつの日か自らの力で書を出版することを夢見ています本を行商して歩く平助が見たものは、本を愛し、知識を欲し、人生を謳歌する人々でした「本売る日々」上得意の小曾根村の名主は近頃孫ほどの年齢の少女を後添えにもらったといいます妻の何かみせてやって欲しいと言われたので画譜を披露しますが目 . . . 本文を読む
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青木祐子「これは経費で落ちません!(3)~経理部の森若さん~」

2024年10月16日 | あ行の作家
集英社オレンジ文庫2017年10月 第1刷発行250頁「これは経費で落ちません!~経理部の森若さん~」シリーズ第3巻森若沙名子、28歳、天天オーポレーションに入社後、経理一筋6年目仕事とプライベートはきっちり分けたいと思っていますそんな沙名子に広報課の室田千晶が相談があると言ってきました『怒られること、責められることに異常に弱い人間がいる』本巻では人の悪意に焦点が当てられているのと経理の複雑な話が . . . 本文を読む
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あさのあつこ「おいち不思議がたり 渦の中へ」

2024年10月15日 | あ行の作家
PHP研究所2023年5月 第1版第1刷発行2023年7月 第1版第2刷発行309頁「おいち不思議がたり」シリーズ 第6弾医塾に通い、父・松庵の元で医者の実務経験を重ね、新吉と所帯を持ち、と医者を目指しつつ、女としての幸せもつかみ取ろうとするおいちおいちと新吉の祝言の最中に、浦之屋という商家で食あたりが起こったという報せが入り、松庵、兄の十斗、医塾の明乃たちが飛び出していきますそして、花嫁ですがじ . . . 本文を読む
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