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ウィリアム・ケント・クルーガー「ありふれた祈り」

2017年05月14日 | 海外の作家

 

原題 ORDINARY GRACE
訳・宇佐川晶子
ハヤカワ文庫
2016年11月 発行
解説・北上次郎
485頁

 

 

 

1961年、ミネソタ州の田舎町
13歳のフランクは、牧師の父と芸術家肌の母、音楽の才能がある姉や聡明な弟とともに暮らしていた
ところが、ある夏の日、思いがけない悲劇が家族を襲い、穏やかだった日々は一転する

 

 

ミステリが読みたい!2016年版海外編 第1位、とのことですが
ミステリという括りには収まらない、文芸作品といっても良いと感じました

 

 

冒頭からこの物語が40年後の回想であることがわかります
40年前の夏、フランクと弟が大人になった体験と、彼らの家族、周囲の大人たち、そしてミネソタの美しい自然風景を描きます

 

北上さんの解説より

後半になると物語は一気に動きだすが、ネタばらしになるのでどういうことが起きるかは書けない
たたみかけるようなこの後半の展開が素晴らしいが、なによりもいいのは、読み終えると最後の一文が迫ってくることだ
この余韻たっぷりのラストがいい

 

 

 


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