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町田そのこ「星を掬う」

2025年02月24日 | ま行の作家


中央公論新社
2021年10月 初版発行
327頁

千鶴がDV夫から逃げるために向かった「さざめきハウス」には幼い頃に自分を捨てて出て行った母・聖子がいました
他の同居人は、娘に捨てられた彩子と聖子を「ママ」と呼び慕う恵真
そこに押しかけてくる彩子の娘・美保
普通の母娘関係を築けなかった五人の共同生活は思わぬ変化と気づきをもたらします

現代女性を取り巻く様々な問題が詰め込まれています
『普通の母娘関係』とは何ぞや?
母と娘とはいえ別々の人間であることを忘れてはいけません
若年性痴ほう症を患った聖子の言葉のひとつひとつが心に沁みました

登場人物たちの生い立ちや現在の状況全てが重くてよほど途中で止めようかと思うくらい辛い読書でした
ここまで酷くはないけれど似通った経験はあります
けれど、ここまで大きな傷になる前に周囲の助けや自分自身の努力でなんとか乗り越えてこられました
千鶴のDV夫や美保を捨てたいい加減な男みたいのに遭遇しなかったのは幸いというべきか
類は友を呼ぶ、といいますが、何故かダメ男を選んでしまう女性がいるのは事実
難しい問題ですねぇ

町田さん、初読
こんな作風ならもう読みたくないと思い調べましたら、明るい内容の著書もあるようです
次はそちらを読んでみませう

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1 コメント

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良いのですが、注意が必要な作家さんです (todo23)
2025-02-24 15:28:01
町田さん、きついですよね。
私が読んだ『宙ごはん』の感想は”モラハラ、パワハラ、ネグレクト、DV。まあ、よくもこれだけぶっ壊れた次々と家族を登場させたものです。”
で、この手の作品が一杯ある(笑)
一方で軽いのは『コンビニ兄弟』シリーズ。でも、私はこれはこれで苦手。
私のお勧めは『うつくしが丘の不幸の家』『夜明けのはざま』『わたしの知る花』あたりかな。
http://todo23.g1.xrea.com/book/keyword.html?key=%E7%94%BA%E7%94%B0%E3%80%80%E3%81%9D%E3%81%AE%E3%81%93
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