お気に召しませご主人様 ~でもそれ出汁だし~

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ディズニーとかお笑いとか食べ物とかを日記的に書いていきたいと思います。

潜る

2020-08-11 18:30:00 | 日記
顔と名前が一致する芸能人が亡くなることが増えたのは
それだけ自分が年齢を重ねたからだと思っている

それでも例外があることを突然思い知らされたのは7月18日のこと
自死はツライ
特に同世代の人気俳優が亡くなった事実はあまりにも衝撃的だった


以前私はSHINeeのジョンヒョンの死について書いたことがある
その時はジョンヒョンの言葉も公開されていたことと
SMエンタは以前から問題が多かったことから
どうして事務所は気づいて守れなかったんだという怒りが沸いていた
そうした中にも「これは韓国だからある話だ。韓国芸能界の闇なんだ。」と思っている自分がいた


でも今回は日本で起きた話
誰からみても順風満帆にみえる
歌って踊れる俳優、三浦春馬さんの話


正直、私はそこまで彼の作品はみていないためファンであるとは呼べない
でもあの笑顔を見せてくれる人がもういないんだということが深く重く胸に残ってしまっている

もうすぐ一月経つがどうにも整理がつかないので少し潜ってみようと思いブログを書いている


訃報に接してインタビューや舞台挨拶などの映像をみたところ
「自信」や「誇り」といった自分を鼓舞するかのような言葉を多く聞いた気がする
なんとなくストイックなイメージはあったので
もし悩みやそれに伴う苦痛を抱えていても誰にも相談するタイプではなかったのかもしれない

こんな仕事をさせてもらえる自分は幸せなんだからがんばらないと
弱音を吐いちゃいけない
誰にでも悩みはあるし苦しいのは自分だけじゃない

そういう考えに至ると我慢の積み重ねでどうにもならなくなる


少し脱線

実は私もそのタイプの人間であり
一度自死の考えに走ったこともある
就職活動がうまくいかなかった、というよくある話(この表現にも"誰にでもある悩み"として捉えているのがわかる)だが
それまで優等生として過ごしていた当時の私にはまさに生きるか死ぬかの問題だった

みんな乗り越えているんだから、という考えが巡ると大学の友人達には相談できなかった
更にちょうどその頃、実家ではいざこざがあり、幼なじみにも不幸があったため
それらの悩みを聞いているうちにがんじがらめになっていった
この時も「みんなそれぞれ大変なんだから」という気持ちから誰にも何も伝えなかった

いよいよというところで駆け込んだのは大学のカウンセリングだった
お母さんのような先生と対面した瞬間、号泣してしまい初めてのカウンセリングはままならなかった

その後何回か通って、時にはバーっと時にはポツポツとしゃべる私の話を先生はうんうんと聞いてくれた
正直、実際のアドバイスをもらった覚えはあまりない
今考えると言葉が欲しかったんじゃなくて聞いてくれる人が欲しかったんだなと思う

ただ恐ろしいことに
現実は何も決まっていない、という事実と思いの丈を吐き出せてスッキリしたという点から
自死への思いがより冷静になり家の整理を始めたのはこの頃だったと思う


また少し時が経ったある日、ゼミの教授が何の話の流れなのか
「世界をみよう」
「これから10年20年の世の中がどうなるか知りたくない?」と言い出した

この言葉に私は動揺した
先生にカウンセリングに行っていることがバレていたのかどうかは定かではないが
私に向けられている気がした

そしてその言葉を反芻し
「とりあえず…世界をみてみるか」という気持ちで日々を過ごし、流れに身を任せることにした


そこからもう10年が経っている


先生の言葉から約半年後には運良く希望職種に就職できたし結婚もした
美味しいものもたくさん食べているし、ライブにもディズニーにも旅行にもたくさん行けた


性格はなかなか直せないため未だに相談することは苦手だけど(旦那さんにも話さない)
それでいいと思っている



今悩んでいる人
自死を考えている人

よく「あなたが死んだらみんな悲しむよ」という言葉があるけど鬱陶しいよね
身近な人のために生きるとかはどーでもいいから
ただ「世界をみる」ために生きてほしい

好きなものがあればそれを大事にしてほしい



三浦春馬さんはどういう気持ちを抱えて最期を迎えたのかはわからない

だけど相当なエネルギーと勇気はあったことは間違いない
使う方向が違ってしまった


キンキーブーツのドラッグクイーン役をすると聞いて
そんなこともできるのか!と驚かされた

そして今年発売した著書「日本製」に
他の若手俳優さんにはない着眼点が素敵だなと思っていたところだった


一人でがんばったんだね
本当にお疲れ様でした

ご冥福をお祈りします

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